紋谷さんの病状について、ご報告があります。
2008/09/07
紋谷さんの最新の病状について、ご報告します。
あまり聞きたくも言いたくもない話をせねばなりません。
まったくもって腹立たしいことですが、紋谷さんの病状は、決して良くありません。
紋谷さんが戦っている「悪性精巣腫瘍」は、手術や放射線治療には適さないがんです。
それゆえ13年前の最初の発病時も、昨年夏の再発時も、抗がん剤治療を行ってきました。
18年前に効果のあったBEPと呼ばれる抗がん剤は、
しかし、昨夏の再発には効き切らなかった。
そこでTINという新しい薬に切り替え、これによって一時、
がんは「不活性化」しました。
2008年3月、これでようやく完治か、と思われました。
しかし、わずか数ヶ月で腫瘍は活動を始めてしまいました。再々発です。
そこで今度は、全国でもあまり臨床例のないNIという薬を投与しました。
精巣腫瘍に対しては、最終手段とも言える薬です。
今年の6月末と、7月末の2回、投与。
その結果を示す数値が8月の末に出て、主治医は紋谷さんにこう言いました。
「残念ですが、完治は難しいと言わざるを得ません」
薬は、期待通りには効いてくれなかったのです。
医師は、2つの選択肢を提示しました。
1.完治をあきらめて、緩和治療に切り替える。
2.完治は無理でも、少しでもがんを抑えるよう、治療を続ける。
もはや治療の選択でなく、人生の選択であり、医師には決められない。
紋谷さんが決めるしかありません。
紋谷さんにとって、1という選択はありませんでした。
生き物だからいつかは死ぬ、それにしても、それは今ではない、
まだ死に向かう道を選ぶことはできない。
しかし2には、別の大きなリスクがありました。
抗がん剤は、骨髄に大きなダメージを与えます。
NIを投与し続けた場合、8ヶ月~1年で、
骨髄に致命的な障害が出る可能性が高い、というのです。
つまり、血液が作れなくなる、ということ。
そうなると、がんの治療以前の話。
生命が維持できません。
「NIを今のペースで1ヶ月ごとに1年間投与したら、確実に骨髄はダメになりますか?」
「なります。他の患者さんで、そういう例を見ています」
紋谷さんは、考えました。そして医師に、ひとつの提案をしました。
「先生、NIは1ヶ月ごとに投与しなければいけないものではないですよね。
たとえば2ヶ月とか3ヶ月ごとの投与で、それでがんをある程度抑え込めるのなら、
骨髄へのダメージも減らせますよね」
主治医は言いました。
「…いいアイデアかもしれません」
がんの活性度を示す典型的な指標に、「腫瘍マーカー」があります。
健常人はこの値が0~10程度。
13.4以下なら、がん治療の現場では「完治」と表現されます。
再発時、紋谷さんの数値は8800ありました。
それが今年3月の退院時には7まで下がっていました。
今は、50~70くらい、あります。
しかし、この「数字」そのものが人体を攻撃しているわけではありません。
数値ゼロを目指すのでなく、極端に数値が上がらず
(=がんが致命的な活動をしないレベルに保ち)、
なおかつ骨髄も致命的なダメージを受けない
(=抗がん剤投与をぎりぎりまで少なくする)、
そういう「方程式」を見つけられればいいじゃないか。
そうしている間に、何か新しい動きや別の道がみえる可能性だってある。
それが紋谷さんの出した結論でした。
紋谷さんは、それと同時に「活性リンパ球治療」を受けようか、と思案しています。
これはリンパ球等を直接“輸血”して免疫力を高める療法で、
いわゆる民間療法になります。
紋谷さん自身がかつて数度体験して効果を実感していること、
効果事例の論文がいくつか出されていること、
紋谷さんの信頼している知人がこの治療の権威であること、
それらの理由から、真剣に検討しているところです。
長い長い話になりましたが、これを受けて事務局からのお願いです。
治療には、まだまだ時間とお金がかかります。
ことに活性リンパ球治療には保健が適用されません。
その治療を受けるかどうか決まっていませんが、
少なくとも資金がなければ受けることは不可能です。
カレンダーの購入など、少しずつでもかまいませんので、
ぜひともご支援をいただければうれしいです。
また、抗がん剤投与のペースを落とすと、
紋谷さんが病院にいる期間も不定期になる可能性が高いです。
つまり、ふいにお見舞いに来ていただいても、病院にいないかもしれない。
「それが何より申し訳ない」と紋谷さんは言っていますので、
どうぞ事前にメールをしてやってください。
monyachi@docomo.ne.jp です。
お見舞い以外でもかまいません、気軽にメールしてください。
現在紋谷さんは、一向に引かない手足のしびれに苦しみながらも、
「元気」でやっています。食欲もありますし、毒舌もさえています。
このあと9月10日に入院して、3度目のNI投与を受ける予定です。
当初の予定を2週間遅らせての、チャレンジです。
以降の治療は、その結果を受けて、流動的に決められることになります。
引き続きの応援を、どうぞ、どうぞよろしくお願いいたします。
MON-U 事務局
あまり聞きたくも言いたくもない話をせねばなりません。
まったくもって腹立たしいことですが、紋谷さんの病状は、決して良くありません。
紋谷さんが戦っている「悪性精巣腫瘍」は、手術や放射線治療には適さないがんです。
それゆえ13年前の最初の発病時も、昨年夏の再発時も、抗がん剤治療を行ってきました。
18年前に効果のあったBEPと呼ばれる抗がん剤は、
しかし、昨夏の再発には効き切らなかった。
そこでTINという新しい薬に切り替え、これによって一時、
がんは「不活性化」しました。
2008年3月、これでようやく完治か、と思われました。
しかし、わずか数ヶ月で腫瘍は活動を始めてしまいました。再々発です。
そこで今度は、全国でもあまり臨床例のないNIという薬を投与しました。
精巣腫瘍に対しては、最終手段とも言える薬です。
今年の6月末と、7月末の2回、投与。
その結果を示す数値が8月の末に出て、主治医は紋谷さんにこう言いました。
「残念ですが、完治は難しいと言わざるを得ません」
薬は、期待通りには効いてくれなかったのです。
医師は、2つの選択肢を提示しました。
1.完治をあきらめて、緩和治療に切り替える。
2.完治は無理でも、少しでもがんを抑えるよう、治療を続ける。
もはや治療の選択でなく、人生の選択であり、医師には決められない。
紋谷さんが決めるしかありません。
紋谷さんにとって、1という選択はありませんでした。
生き物だからいつかは死ぬ、それにしても、それは今ではない、
まだ死に向かう道を選ぶことはできない。
しかし2には、別の大きなリスクがありました。
抗がん剤は、骨髄に大きなダメージを与えます。
NIを投与し続けた場合、8ヶ月~1年で、
骨髄に致命的な障害が出る可能性が高い、というのです。
つまり、血液が作れなくなる、ということ。
そうなると、がんの治療以前の話。
生命が維持できません。
「NIを今のペースで1ヶ月ごとに1年間投与したら、確実に骨髄はダメになりますか?」
「なります。他の患者さんで、そういう例を見ています」
紋谷さんは、考えました。そして医師に、ひとつの提案をしました。
「先生、NIは1ヶ月ごとに投与しなければいけないものではないですよね。
たとえば2ヶ月とか3ヶ月ごとの投与で、それでがんをある程度抑え込めるのなら、
骨髄へのダメージも減らせますよね」
主治医は言いました。
「…いいアイデアかもしれません」
がんの活性度を示す典型的な指標に、「腫瘍マーカー」があります。
健常人はこの値が0~10程度。
13.4以下なら、がん治療の現場では「完治」と表現されます。
再発時、紋谷さんの数値は8800ありました。
それが今年3月の退院時には7まで下がっていました。
今は、50~70くらい、あります。
しかし、この「数字」そのものが人体を攻撃しているわけではありません。
数値ゼロを目指すのでなく、極端に数値が上がらず
(=がんが致命的な活動をしないレベルに保ち)、
なおかつ骨髄も致命的なダメージを受けない
(=抗がん剤投与をぎりぎりまで少なくする)、
そういう「方程式」を見つけられればいいじゃないか。
そうしている間に、何か新しい動きや別の道がみえる可能性だってある。
それが紋谷さんの出した結論でした。
紋谷さんは、それと同時に「活性リンパ球治療」を受けようか、と思案しています。
これはリンパ球等を直接“輸血”して免疫力を高める療法で、
いわゆる民間療法になります。
紋谷さん自身がかつて数度体験して効果を実感していること、
効果事例の論文がいくつか出されていること、
紋谷さんの信頼している知人がこの治療の権威であること、
それらの理由から、真剣に検討しているところです。
長い長い話になりましたが、これを受けて事務局からのお願いです。
治療には、まだまだ時間とお金がかかります。
ことに活性リンパ球治療には保健が適用されません。
その治療を受けるかどうか決まっていませんが、
少なくとも資金がなければ受けることは不可能です。
カレンダーの購入など、少しずつでもかまいませんので、
ぜひともご支援をいただければうれしいです。
また、抗がん剤投与のペースを落とすと、
紋谷さんが病院にいる期間も不定期になる可能性が高いです。
つまり、ふいにお見舞いに来ていただいても、病院にいないかもしれない。
「それが何より申し訳ない」と紋谷さんは言っていますので、
どうぞ事前にメールをしてやってください。
monyachi@docomo.ne.jp です。
お見舞い以外でもかまいません、気軽にメールしてください。
現在紋谷さんは、一向に引かない手足のしびれに苦しみながらも、
「元気」でやっています。食欲もありますし、毒舌もさえています。
このあと9月10日に入院して、3度目のNI投与を受ける予定です。
当初の予定を2週間遅らせての、チャレンジです。
以降の治療は、その結果を受けて、流動的に決められることになります。
引き続きの応援を、どうぞ、どうぞよろしくお願いいたします。
MON-U 事務局