紋谷のソコヂカラ

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千羽鶴と革命と映画の話し

投稿日時:2009/01/24(土) 23:20


「千羽鶴」を頂きました。
今時、“この手のもの”は…とご謙遜のコメント…おひとりで折っていただいたとのこと。 まことに…感激です。
 
不器用な自分には、一羽たりとも折れない所業…1000羽折るのに、いったいどれくらいの時間を必要とするのか…
 

そこに…なんとも…力をいただいた気分です。
今時、だからこそ…こういうお見舞いをしようと思って頂いた、
その方のセンス、うれしくなりました。
 

もうひとつ、こんな古書たちが届きました
中でも、「アラブが見た アラビアのロレンス」と
「チェ ゲバラ選集」は面白かった。


 
こんな本があることすら知りませんでした。
ご本人の蔵書とのこと。 
図らずも、2つとも、年末年始に公開された
映画作品に纏わる話しでもあります。
 
 
 
「アラビアのロレンス」
第35回アカデミー賞で、作品、監督賞ほか
7部門ほかを受賞した大作です。
昨年末、完全版ニュープリントバージョンで上映されました。
 
この本のテーマは、
今でも、解決の道が見えないアラブ=イスラエル紛争。
 
この原点は<アラブの反乱>であり…
この戦いを指導したイギリス人が
英雄と讃えられたロレンス。
しかしこれは、西洋人…
とくにイギリスが勝手に作り上げた虚像である…
というテーマ。
 
「アラブのことはアラブに任せよ」
こういう民族自決主義を無視した、英仏の傲慢さが…
今日のアラブ世界の厳しい現状を
産んでいることを史実とともに記しています。
 
 
もうひとつが、「28歳の革命」「39歳別れの手紙」 
年末からの2作品連続公開されている作品。
(チェを主人公とした映画には、若き時代を描いた
「モーター・サイクルダイアリーズ」
2004年公開なんてのもありましたが…)
 
カストロに師事した、キューバ革命の英雄 
チェ・ゲバラ を主人公とした映画です。
 
本の方は、チェ本人の書簡・論文・演説や
コメントで構成されていて、
その哲学や国家論などが、すべてモーラされた大作です。
 
またまた“図らずも”…
2つとも「革命家」の話し、
志を胸に世界を変えようとする
「男」の話です。
 
こうなると、これは、図らずも…ではなく、
送られた方の“作為”としか思えません。
これもまたセンス… 
うれしい知り合いの多い人生に乾杯です。
 
年明けに、映画好きが集まり 宴会。
今更ながら 「自分のベスト作品は…」
などとベタの言い合い。
 
出てくる作品が愉快です、
O君…「ブギーナイツ」 
N君…「あの頃ペニーレインと」 
Kさん…「ミスターグットバーを探して」 
Yさん…「サム ガール」
もう、知らない人は…なにを言っているのか…
全然わからない(笑)
 
あえて、B級クラスなところが…愉快です。
まずは、洋画からはじまり、邦画に移る予定でしたが、
あまりに盛り上がり邦画は、
次回に持ち越しとなりました。
 
ひとまわりした後に、
もんやは…なにが一番なんだ? と…
……出てきません。
 
みなさん、好きな作品はいっぱいありすぎて…
でも、この場のルールだから…あえてひとつ。
と、発表したのに…答えないでは…
それは反則…と叱られました。
 
おっしゃる通り。 
ただ、ミスターグッドバー…は1977年 
ほかは1990年代後半~2000年くらいの製作映画、
 
このあたりのバランスの中で選ばないと、
しらけるかなあ…などと
気を回していたら思いつかなかったのです。
 ごめんなさい。
 
ということで、遅ればせながら… 
「プライベートベンジャミン」…
どうでしょうO君。

 
そういえば、アカデミー賞
ノミネートが発表されました。
いまだ未公開ばかりで、論じようがありません。
 
日本バージョンはそろそろ、 
「おくりびと」と「ぐるりのこと」が観ることが
出来ていないので…発表前になんとか観たいです。
 
ちなみに、クライマーズハイ…とっても好きでした。


 
原作が、横山さんの作品の中では一番好きで、
その後NHKでドラマ化されて、
主演を佐藤浩一が熱演して、
もう映画観ても、心にこないだろう…
と思って観ましたが、とんでもない。
素晴らしい出来でした。

久しぶりに大勢の脇役のそこかしこでの
本気の芝居を堪能させていただきました。

大阪再発見

投稿日時:2009/01/15(木) 16:30

「大阪は ほんまにごっついとこやなあ」
「どこがあ?」
「メリハリが あるわ なんちゅうても」
「めりはり?」
「そや。はっきりしてんねん。なにごとも」
「なにがあ?」

「まずなあ 女の子がきれいやねん。 
   おしゃれだし イキイキしとる」
「それは おもいこみちゅうもんやで」
「いいや ちがうでえ 東京モンはみんな、すましとる」
「まあ たしかにな 東京の女の子は、見られとること
   意識して歩いとる感じわするわな」
「そやろ。こっちはちゃうでえ。
   他人がどう見ようと関係あらへん。
   自分の道をまっすぐに…や」
「なんやそりゃ」

「心斎橋でな 全身真っ黄色…の女の子がおったんや。
  帽子もコートもスカートもブーツも黄色。
 スカーフも手袋も…耳あてもな…ぜえ~んぶ黄色や」
「そりゃすごいなあ」
「でな、横に連れがおんねん。そっちはな…ぜんぶ青いんやで」
「ほんまかいな」
「ほんまや。同じ格好やねん。
 たぶん同じ店でぜんぶ色違いで、おそろいにしたんやで」
「気合入っとるなあ」
「そやろ。自分の道や」
「そりゃすごいなあ…もうひとり赤がおったら…信号やなあ」
「そうそう。わしもそう思ったんや。
 でもな、考えたら赤はあかん」
「なんでや」
「赤だけに…止まってまうやろ」
「……くっさいなあ」
 
「ほかにもな、食いモンがごっつう美味い
 しかも安いんやで」
「そういうわな」
「新世界のな、串揚げ食うたことあるかあ」
「ないで。人気の店は…並んどるんやろ」
「そうやで。行列や。
 でもな。そんなたいそうな店じゃんくてもな、
 どこでも美味いんや」
「そうかいな」
 

「串揚げだけやないで」
「ほかにもあるんかあ…粉モンが有名やね」

「かすうどん」
「かすぅ?」
「ぼけ・かすのかすかあ?」
「そや」

「ホルモン味噌丼550円」
「なんやそれ うまいんか?」
「きっついなあ」


「またな、夜の新世界がええねん」
「なにが?」
「夜中なのにな、おっさんみんなで将棋しとんねん」
「おお!王将やな」
「そやそや」
「赤井秀和や」
「そやそや」
「熱気がな、すごいんや」
「とうきょうのおっさんは、元気ないもんなあ」
「ないない みんな下向いて歩いとる」
 

「店のな看板がな またメリハリ効いとるんや」
「どういう意味?」
「わかりやすい 思わず引き込まれるつう感じや」
「なるほどなあ」
「そういう看板が、夜の新世界では
 あっちゃこっちゃで、キラキラ光っとんねん」
「きれいやなあ」
「きれいや」
 
「でもな、なんちゅうてもこの看板が一番や」
「~きてやこうて屋~?」
「ええなあ」
「ええやろ。この最後の“屋”ちゅうんがな」
「ごっつうおしゃれや」
 
 
「その先に見えるんが、通天閣や」
「知ってるでえ…
 でもな大阪モンは実はあんまり登ったことあらヘンらしいで」
「当たり前や…」
「通天閣は登るもんじゃないで…見るもんや」
「そないなもんか」
「登ったら…見られヘンがな」
「そりゃそや」

 
「ビリケンさんや」
「あれはおかしいなあ」
「おかしい…あれでご利益があるちゅう
 そこんところが分からん」
「たしかになあ~ 足の裏触るんやで」
「なんでやねん」


「ごっついなあ」
「ごっついやろ」
 
「大阪ゆうたら…UFJやろ」
「…それをゆうなら…USJや」
「はやっとるらしいな」
「あれのせいでな。昔、ビルの間走っとった、
 ジェットコースター潰れたらしいで」
「ビルの中、ジェットコースター走らせたんか?」
「そや」
「そりゃ潰れるわな~」
「潰れる潰れる」
「おかしいなあ大阪」
「おかしいおかしい」
 
「でもな、なんつうても今はな。なんばグランド花月やで」
「お笑いやね」
「やっぱり、ライブで見んとあかんで」
「そうかあ」
「テレビはな、漫才とか、ひと組の持ち時間、短いやんか?」
「長くても4分とかな」
「あれは可哀想や」
「テンポがあってええやん」
「違う違う…それは誤解や」
「そうかあ」
「なんばの舞台だと10分なんや。まずはイジリからはいんねん。
 ~空席以外は満員御礼やなあ~とかなんとかいうねん。
 でな、じっくり笑いをつくっていくねん。
 その感じがな、なんともプロやねん」
「ふーん」
「おばちゃんとか多いとな。~名古屋から西はな、
 50歳過ぎるとおっちゃんもおばちゃんも
 かわらヘンねん~とかいじりよるんで」
「わかるなあ」
「わかるやろ」
 
「ごっついなあ~大阪」
「ごっつい ごっつい」
 
「セクキャバ とか知っとるか?」
「なんやそれ」
「セクハラキャバクラや」
「なんやねん。そのネーミング」
「そのままやねん」
「なんや、じぶんそないなとこ行っとるんか」
「ちゃうちゃう 聞いた話や」
「ごっついんか?」
「ごっついでえ…いや…ごっついらしいでえ」
「あんなこともこんなこともか」
「あんなこともこんなこともやでえ」
「ごっついなあ」
「ごっつい ごっつい」
 
「お土産はな。蓬莱件の肉まんがな、お勧めや」
「うまいうまい」
「あれは、肉まんちゅうより…
 シュウマイやな。でかいシュウマイ」
「冷凍で買っちゃあかんのやろ」
「しっとるねえ。そや。ほかほかで買って、
 ウチで温めなおすねん」
「通やなあ」
「そやろ」
 
「あのな ゆうてもええかあ」
「なんやねん?」
「関西人はな。東京モンがな、
 こういう適当な関西弁喋るのムカつくねん」
 
「しゃあないやろ。一人二役だしな」
「静岡生まれだしな」
「気分でえへんしな」
「でえへんでえへん」
「大目にみてもらわんとな」
「そやな」
「そやそや」

なるほど…という癖をつけましょう

投稿日時:2009/01/08(木) 19:24

人の話をちゃんと聞くということは大切です。
ちゃんと聞けて始めて、
こちらの言い分は伝えられるのです。

そもそも言いたいことが伝わらないのは、
相手がどんな気持ちでいるか、
その思いを推し量ることができていないから。
自分が言いたいことを言っているだけだからです。
 
そうですね。自己満足。
 
会話をしていて、…ああ…伝わっていないなあ~
と感じたとき、そのままにしていると、
いくら喋っても、自分の言葉は、どんどん無駄になります。
一生懸命喋った傍から、どぶに捨ててしまっている。 
 
もったいない。
 
 「角のスーパーで、1個100円のりんごを3つ買ってきてね」

ママはみっちゃんに、500円玉ひとつを渡し、
お使いを頼みました。
 
 「は~い」
 
元気良く出かけたみっちゃんでしたが、
戻ったその手には、何もありません。
 
「どうしたの?」
 
「りんごはね。1個120円だったから…」
 
とみっちゃんは言いました。
 
 「みっちゃん…ママはりんごをお願いしたの…
  1個120円でもよかったのよ。ママ…がっかりだわ」
 
 「……」
 
みっちゃんは泣いてしまいました。

だってママは言ったでしょ。
“1個100円のりんご”を買ってきてって。
 
 
とっても些細な話しではありますが、
世の中、こういう会話で満ち溢れています。

伝わらないのは誰のせい?
みっちゃんが 大人だったらどうでしょう?
 
「…ママ…100円じゃなかったらどうする?
 ……1個100円でも、5個まとめて袋詰めされていたら?
 …そもそも今日の特売のチラシは見たの?
 …商店街の八百屋さんの方が安売りしているんじゃない?
 …すぐに買ってきた方がよいのかしら?
 …ワタシ、本屋さんを覗いてきたいんだけど
 …ところで、ママ、何を作るの?
 …アップルパイ?
 …じゃあ、おばあちゃんとこにもひとつ、届けようよ
 …そうすると3つじゃ足りないわよね…」
 
たかが、りんごも…深いのです。
これが仕事の会話となると…なお更伝わらない。
 
伝えたつもり、承ったつもり…
だったのですが、1週間後…
結果は、どうもズレている。
 
何かを人に伝えるということは、けっこう傲慢なことです。
自分の考えを理解させたいなんて…そもそも傲慢の極み。
それでも伝えたいのですから、伝える側にはマナーが必要です。
それが、相手の気持ちになるということ。
 
 
「なるほど」という相槌は便利です。
相手の気持ちを引き出す、最短のフレーズ。
 
 「わしゃあ~若い頃には苦労したんだよ。
  今の若いのはダメだね。根性がない。…
  どうしたこうした…ああじゃないこうじゃない…
  てやんでえ~すっとこどっこい」
 
 「…なるほどおお~そうですかあ~
     確かにそのお気持ちは分かります」
 
 「おおっ…兄ちゃん分かるのか?…まあ一杯やりねえ~」
 
ただし、このなるほど…使用法に若干の注意があります。
まず、なるほどおお~と語尾にインパクトを持たせる場合、
その意味は「同意」となります。
 
あなたのお話し、その通りだと思われます…
という意味になりますので、
単なる相槌以上のニュアンスが含まれます。
 
なある~ほどおお~というのも同様ですね。
従って、
 
 「なるほどおお~でもですね。私どもと致しましては…」
と、なるほどといった傍から、
自分の主張に転換しようとすると、
無理が出ます。
 
また、
なるほど、なるほど…と重ねて言ってはいけません。
 
 「ああ、こいつ、ちゃんと聞いてないな…」
 ということがバレてしまいます。
 
 「なるほどですね。」
これもダメです。
理由は…気持ち悪いから。
 
某ファミレスで、コーヒー一杯注文して…
持ってきたウエイトレスが
 
 「お待たせいたしました。
  こちらで注文はよろしかったでしょうか?」
 というのと同じくらい気持ち悪い。
…まあ、中味のない馬鹿丁寧…というのに属します。
 
 「なるほど…ねえ」
こういうさらっとした感じで、
ちょっと渋いトーンで、
相手の目をしっかり見て、
間髪のタイミングで言えるようになりますと、
会話のリズムは驚くほどスムースに上がります。
 
僕は、3年前からこの
“なるほど”を
意識して言うようになりました。
 
あんまり、言い過ぎて、もうなんでもかんでも
…なるほどって、口から出てしまいます。
誰と話しても出てしまいますから、
もう会話が弾みすぎて、へとへとになります。
 
浜松の弟の家に遊びに行ったときのこと、
小学2年生の姪と遊んでいましたら…
近所の姪の友達の子供がどんどん集まってきてしまい。
ワイワイと盛り上がって過ごしました。
 
そのうち、ひとりの女の子が言いました。
 
 「おじちゃん。なんでもなるほどなるほどって言うね」
 
 「なるほどおじさんだ」
 
 「わーい わーい」
 
翌日、弟夫婦に誘われ、
姪の小学校の事業参観に行きました。
その日は、学年を問わず、全部のクラスが
事業参観を実施しているらしく、
学校中が人で溢れかえっています。
 
僕が、校舎に入ろうとすると、昨日の女の子が、
2階の窓から大きな声で叫ぶのです
 
 「ああ!!なるほどおじさんだああ~!!
  なるほどおじさああ~ん!!」
 
横の男の子も叫びます
 
 「なるほどおお~!!」
つられて、知らない男の子も…
 
 「なるほどおじさああ~ん!!」
回りの父兄が、何事かと僕を振り返ります。
 
校舎に入って、姪のクラスに向かうと、
みんんがクスクスと…笑っています。
 
 「…ねえねえ あれが なるほどおじさんよ」
 
 「へえ~あのおじさんが…なるほどおじさん」
恥ずかしい体験でした。
 
…だから なるほどは ほどほどにしなければなりません。
 
それでも、明日から使ってみてください。
 
…なるほど。


 
※写真は、「なるほどおじさん攻撃」のイメージです。
材木座の友人 太陽と銀河 本人達の許可は得ていません。

やさしさの力

投稿日時:2009/01/01(木) 18:43


「こいつ、暗かったんですよ。いつも黙っていて」。
右足に装具を付けた一柳啓介さんが、
カメラを前におどけてみせた。
隣をゆっくり歩いていた宮崎慶多さんが、
「だって、啓介君、ヤンキーみたいで怖かったから」
さわやかで明るい二人…
ともに難治性の骨のがんで闘病してきた。

出会いは2000年の初夏、
中学3年生だった宮崎さんは骨肉腫で入院、
抗がん剤治療の後、座骨の大半を除去する大手術を受けた。
手術は成功したものの、座骨神経痛を発症して寝たきりに。

4人部屋のベットサイドのカーテンをいつも閉めふさぎこんだ。
食事はのどが通らなくなって体重は10kg以上落ちて42kgに。

そんな中で「部屋が暗くなるだろうが」と、
勝手にカーテン開けるのが、高校生だった一柳さん。
「やめてください」と閉めても、また開けられた。

一柳さん自身、ユーイング肉腫で過酷な抗がん剤治療を
目前に控えていたが、引きこもる宮崎さんが気にかかり、
同室のおじさんと組んで、声かけ作戦を始めたのだ。

宮崎さん
「啓介君、やたら行動的な人で、最初は嫌だったけれど、
いろいろ話すうち、楽しくなって
一緒に病棟探検をしたりするようになりました」と振り返る。

中学の同級生たちが毎日見舞いに来てくれたことも心の支えになった。
単位制高校に入学したが、2年後に肺に再発。
右肺の3分の2を切った。痛みがひどく、気力が萎えそうになった。
同じ骨肉腫の患者で、ずっと励ましてくれた人が
亡くなったことにもショックを受けた。
その時にまた支えてくれたのが一柳さん。

「同じ治療をしてもつらい結果に終わる人もいる。
だからこそ自分たちが生きているだけで、
誰かのためになることもあるんじゃないか」
その言葉が強烈に心に響いた。

 「死んだときに家族や友達が悲しまないように、
 自分の存在が遠くなればいいと考えていた、
 その言葉を聞いてからは、
 病気を抱えながらどう生きるかを考えるようになったんです」

退院後に始めたのが水泳だった。
最初の手術で左のお尻の肉が切除され、
大好きなサッカーや野球が出来なくなったが、
障害者スポーツの世界で記録に挑戦してみたいと考えた。

しかし翌年、右太ももにウズラの卵大の癌が見つかり、また手術。
右足の筋力も大幅に落ちた。
それでも家で毎日、上半身を鍛えるうち、
腕の力だけで水を切って一直線に泳げるようになった。
06年には、障害者水泳大会の日本選手権に
自由形で初出場し3位に入賞した。

50m35秒台の記録は、本人にとっては不満で
「30秒を切るタイムを出して、癌をぶっ倒したい」と意気込む。
高校に通いながら一人暮らしも始めた。
治療が一段落し“自立”への思いが強くなったためだ。
6年通った高校を卒業後、障害者雇用枠で就職、
自転車で通勤している。

一柳さんも病院の看護士さんと結婚し一児のパパに。
宮崎さんの生があるのは、現代医学の力。
だが、生が輝いているのは、
一柳さんをはじめとした仲間たちの「やさしさの力」。

「“自分は癌だけれど、それがなにか?”って感じで、
 普通に生きていきたい。
 そんな姿が、とうびょうちゅうの患者や家族、
 恋人に勇気を与えていけるのでは」と力を込めた。

◆◆

 昇進して部長になって、新しい部下に障害者がいた。
 普通に接しなきゃ…と気を使わなきゃ…
 の中間位の心構えか…

 誰にでも発揮できるちゃんとした優しさを身につけていれば…
 気にすることなど何もありません


箱根駅伝とラジオの話し

投稿日時:2008/12/22(月) 00:08

この、僕のたわいもない話、毎週、見てますよ。
…と言われる。
 
ええっ!?…中には、あなた様まで…という方まで。
メールで感想を送ってくださる方もいる。
ありがたい。見ていてくれるだけで充分なのに。
 
まったく見ず知らずの方に、どう思われようと、
突き詰めれば開き直ることが出来る、
 
しかしそれが、「この話し、あの方も見ているんだよなあ~」
と思うと、なかなかどうして 意識をしてしまう。
 
「そんなこと気にすることないよ。好きに書けば」
と皆がいう…しかしそうもいかない。
そういうものである。
 
一番、多いメッセージは、
「頑張っている姿が、自分の勇気になる」
というもの…ありがたい話しなのですが、
僕としての本音は…背中の辺りがむず痒い。
 
治療に向かっては、
「がんばるぞお!」…という心持ちというより、
目の前にしなければならないことがあるから、
しているだけであります。
 
面倒臭いし、気持ち悪いし、怖いから…。
ただモノは、言いよう、受け止めようで。
 
「生きててくれりゃ~それでいんだよ」
と言われると、
「生きているだけでいいんなら、生きていよう」
とすんなり心に落ちる。
 
マラソンや駅伝のランナーが、
「沿道の観客から勇気を頂きました」
と言うが、内心はどうなのだろうか。
 
 
「男なら、けして後ろを振り返るようなことはするな!」
と父に叱責され、自衛隊の上官に、競技に支障が出るからと、
愛する婚約者との仲も引き裂かれ…
それでも最後には、
「父上様、母上様、三日とろろ美味しうございました…」と
重責を果たせない自分の弱さを悔やんで亡くなられた、
不世出のマラソンランナーの本音はどうであったのだろう。
 
以前、有森さんだったか、Qちゃんだったか…
“がんばれ”のひと言が辛い…と言っていた。
 
とはいえ、声をかける側としては、
「がんばれ」としかいい様がないのである。
 
遥か昔のことですが、僕の友人は、その年、
箱根駅伝を走るチャンスを逸した。
 
箱根駅伝を走ることを夢見て、大学を選び、
それこそ寝食を端に置いても、走っていたのに。
 
バイトで知り合ったのですが、
下馬から渋谷まで毎日の行き帰りもランニング。
タバコはもちろんバーボンも麻雀もスキーもディスコも
当時の20歳の娯楽などには一切関わらず、
ただ、ひたすら、走っていた。
バイトも合宿の費用を捻出するため。

東京のあやかしに虜にされてしまい、
毎日、息抜きばかりしていて、もう息は吸うものではなく、
抜くもの…と怠惰な日常を送っていた自分とはまったくの正反対。
 
そんな彼でも、箱根には出られなかった。
彼に才能がなかったわけではない。
 
しかし、彼がレギュラーだった2年間は、
彼の大学は出場権を逃し、
やっと出られるとなった大学最後の年、
彼のピークは終わっていただけのことである。
 
「なぜ、そんなに箱根に出たいのか?」
と聞いたことがある。
 
「自分でもわからないが、襷を繋ぐというのは、
一人で走るのとは違う。
もらった気持ちを、まあ自分が伝える。
この使命がたまらなく燃えるんだよ」
と言っていた。
 
そうか。
自分のためだけに走るというなら、
あそこまでストイックに練習に打ち込めなかったかもしれない。
誰かのために人は頑張る…そういうことなんだと思った。
 
今年、85回目となる箱根駅伝。
なんとなくの気まぐれで、
讀賣新聞のアンケートに応募したら、
記念のタオルが贈られてきた。 
得をしてしまった(笑)。
 


だから、宣伝するわけでもないが、今年の箱根は面白い。
 
今年は、史上最多の23チームの出場。
平成の常勝軍団「駒澤」に、
前回往路を制した、渡辺監督の早稲田がどう挑むか
…はもちろん、予選会で3位に入った、
上州からの新風「上武大学」
(出場22大学※1チームは学連選抜※の中で、
実力は22番目と監督自ら語る)が
シード権争いに絡めるのかに注目している。

後は、歴代5位、出場66回を誇りながら、
往路、復路、総合とも一度も優勝していない「東洋大学」。
全日本と出雲でも調子が良く、豊富な箱根経験者に加え、
スパールーキー柏原もいる。
 
個人では花の2区…竹沢とモグスの戦い。
加えて、4年連続の区間新という偉業を果たすか、
東海大の佐藤。
 
出身高の応援もさることながら、
今年も“繋ぐ”という若者の心の強さを観て見たい。
 
どうでもよいことですが、僕は2区~3区の繋ぎ目、
“戸塚中継所”の近所に住んでいる。
毎年、年始は2日まで実家に居て、
3日の早朝に車で戻ってくるので、
往路はテレビ観戦。
 
翌朝は、朝5時過ぎには、実家の静岡を出て、
復路がスタートする前には戸塚に着いている。
自宅に着くと、芦ノ湖のからの時間差スタートが始まる…
といった具合。


 
自宅に戻り、昼ごろ…テレビで
「大和バス停付近…ただいま28Kmの渋滞です」
というアナウンスを聞きながら、
「アホでえ~」とせせら笑うのが、
何より楽しみであります。
 
昨年は、病院と自宅で年を越したので、
帰省できていませんが、今年は電車で帰省する予定です。
 

先週のブログには、
「僕も、ザ・パンチ好きです。
お気に入りは“お願いだら、砂漠の真ん中で、
ラクダに逃げられてえ~”です」
とメールを頂きました。

また、最近のコマーシャル事情に関しては、
「通販、生保、パチンコは、本当にお金の無駄使い。
私の場合は、それに消費者金融が加わり、
車のコマーシャルも…始まっ瞬間にチャンネル変えます」
だそうです。
 
僕は、ラジオを聞くのが好きです。
銀座の飲み屋のオヤジ時代の、2/3は車で通勤していて、
もっぱらラジオつけていました。
 
初めは、FM系のポップな局に合わせていたのですが、
●パーソナリティーが、ただのノリで喋るだけで、うるさい。
●名曲をフルコーラス流さない。
●やたら、タイアップの商品の宣伝。
以上の理由で辟易してから、
NHKに移行…以来、チャンネルはいじっていません。
 
ニュースはもちろんですが、
NHKは素晴らしいコンテンツを配信しています。
 
特に、深夜の枠は、身になる情報が多いです。
同じビジネスがテーマでもその掘り下げ方が深く、
たとえば、アメリカ金融情勢などは、
現地の証券マンやアナリストとをスタジオが繋ぎ、
しかもこちらの聞き手も、経済通の記者さんなどを配し、
具体的なやりとりを、じっくり聴かせてくれますから、良く分かる。

特に、スタンスがニュートラルなのが嬉しい。
こういう生の情報を聴いてしまうと、
民法テレビでの“こう見させたい”という
視聴者の誘導や、批判の活字が躍る大手の新聞などは、
いらないと思えてします。
 
サブプライム問題も、まだ不動産会社がローンを
金融商品のパッケージにして、売りさばいていた頃に、
「ゆくゆくはどんな影響に波及してゆくか」を教えてくれていました。
 
また、僕は海外の情報に目がないのですが…
これも、現地在住のさまざまな日本人が、
いまのEUの中でも、フランスの若者は過激だとか、
カシミール地方に住まう人の暮らしぶりやら、
オーストラリアの政局の話し…
上海で流行っている甘いもの…
カナダの住宅事情などなど、
 
そこに住んでこそ分かる、
生の視点で教えてくれるのが何よりで、
メディアに情報と加工される前の、
ありのままが分かます。
 
特に、ラジオは「映像がないという、不都合のメディア」、
これが逆に、
「音声だけで伝えるための、
 コンテンツの中味や伝えるテクニックを、
 総合的に高めてくれている」ので、
結果、質の高いメディアになっているのでしょう。
 
ためしに、民法のテレビを、目をふさいで聴いて見てください。
 
当たり前とはいえ、
聴けたものではないですよ…
たぶん…
したことはないけど(笑)。
 
こう考えると、
「楽だ、便利だ、一瞬だ、派手だキレイだお約束だ」の
完璧な姿を追い求めず、
そもそも、一箇所でも決定的な“不都合”があるくらいの方が、
ほんとうによいものは出来上がるのかもしれません。
 
最後に さっき聴いたラジオCM
女性の可愛い声…
「ねえ?クリスマスどこ行くう♪~
 ワタシ~遊園地行きたぁ~い~♪」
 
男…「行きたかねえよ!人がうざいよ」
 
女性の…「うふふっ♪ なに食べよっか…
     わたしフランス料理が食べたいわ♪」
 
男…「食いたかねえし…食ったことねえし」
 
 
ナレーション
 
 「隣の部屋の電話の声が気になったら…引越しましょう。
  ○○○不動産情報は、あなたの味方です」



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