紋谷のソコヂカラ
検査結果のご報告 [病気について]
投稿日時:2009/09/24(木) 11:14
今朝、血液の検査とCTを撮り、
さきほどその結果を聞きに癌センターに行ってきました。
AFP(腫瘍マーカー)値は 4100
3年前に体の異常を感じて病院に行った時の値が
5000位でしたから、いよいよ上がってきたなあ…
という感じです。
◆◆◆ 多少省きますが以下、会話形式+αで参ります ◆◆◆
他の血液データーで、目だった異常は、GPT値がかなり高い…
「もんやさん お酒けっこう飲んでますか?」 と聞くので
「いいえ。週に1、2度 深酒はありませんが…」と応えると、
「このAFP値の高さだと他への転移は考えられますね…
もしかしたら肝臓に転移していうのかも…」
というので、
「先生 CTの画像はまだ上がってきていないのですか?」
と聞くと
「さっき確認したら、まだだったのですが…
えっとどれどれ…あっ!きてますね」
パソコンに広がる僕の輪切り画像。
マウスをいじると画像がどんどん切り替わる。
首…肺…内臓…下腹部…
これが自分の断面かと思うとかなり気持ち悪い。
以前は大きなネガフィルムで見ていたので
この画像のコンパクトさは少し衝撃。
先生は、おかまいなしにどんどん切り替えて画像を診ている。
「…肝臓には ないですね …う~ん 肺には…
以前押さえ込んだところに 影ができてますね」
「首のリンパにあった腫瘍はどうですか?」
「あれえ?…こっちは 変らないですね …というか
目だって見えない…造影剤入れないとわからないかなあ」
「先生?ということは、ボクの数値を引き上げているのは
この肺の腫瘍ということですかね」
「…うーん そうですね…ただ頭はCTで撮っていないので、
100%とはいえませんが…」
「…けっこう高い数値なのに、あまり転移がないというのは
どういうことなんでしょう」
「もんやさんは…いい方のケースと言うことですね。
少し、極端な言い方になりますが、この数値なら
体中に転移していてもおかしくはない。
場合によってはもっと値が低い人でも、
肺の中にボコボコ腫瘍が出来て、
倒れて救急車で運ばれてくるなんてこともある。
癌細胞は変異するんです…AFP値が低くても、
癌自体は進行しているということもあって、
そういう人は10位の値で、そういう症状が出た」
「…えっ?…つまり AFT値では計れないこともある
ということですか?」
「そうですね 腫瘍マーカーは癌の進行を計る一番の目安
ではありますが、絶対なものではないということです」
「そうなんですか それは初めて知りました
…整理すると、数値が高いということは、
癌は順調に進行している(笑)、
でも、体調や他の部位への転移などの状況を鑑みると、
最悪の状態ではない…ということですね」
「そうですね」
ここで、考える。
免疫療法のおかげなのか?
ボクの体のメカニズムの力なのか?
そこのところはわからないが、
同じ状態の他人よりは “強い作用”が働いているようだ。
ただ、4100という数値は絶対的に高いし、
楽観できる状態ではもちろんないが、
…まあ、よしだ。
「先生…抗がん剤を12月に入れようと思います」
「そうですか」
「理由と呼べるほどのものではないのですが、
こう考えるのは間違っていますか?
…いま 最悪でないならあせって投与しないで
区切りの12月に入れてみたい。
ひとつは、数値を引き上げている根源が肺の腫瘍なら、
しめたものではないか。
ボクの抗がん剤は、肺に転移した腫瘍にはよく効きますよね…
ぎりぎりまでひっぱって、叩くことで
最大公約数の効果を見てみたい。
そこでの数値の落ち具合を見ると、今後の予測が
見える気がするんです。
今の段階で首の腫瘍が大きくなっているなら…
なかなか効き難い場所ですから、
早急に叩いておかなければとも思うのですが、
肺なら効く…しかも間を空けてますから効きもよいかなと(笑)
…そういう風に思うのですが…」
「確かに 間欠治療という手はあります。
抗がん剤ではあまり用いないのですが、
確かに連続して薬を入れすぎることは、
癌細胞に薬に対する抵抗力をつけることにならないとも限りません。
よいと思いますよ…では、抗がん剤投与を念頭にして、
12月に、また検査してから、判断しましょう。
…日程はどうしますか?」
「10日が誕生日なので…そのあとで?」
「では、14日に血液検査してCT…造影剤入れましょう
…はい予約OKです」
パソコンに映る僕のデータを見ながら、先生がつぶやく…
「…◆□●○?」
「…えっ?」
「48歳になるのですね」
「あっ!?はい。」
病気と治療以外のことは一切お話しにならない先生ですので
…聞き漏らした
「還暦は無理かもしれませんが、50歳は越えてゆきましょう」
…ははは 冗談 なのか? …いやいや(苦笑)
「わかりました よろしくお願いします」
◆◆◆
というのが もんや最新の状況です。
相変わらず 最高のご報告といかず…誠にすいません。
蛇足に想う事は…
想像することは 出来るが 現実は 現実
期待することも 出来るが 現実は 現実
どう死ぬかより、どう生きるか …ここは曲げないでいたい。
今日の検査の1週間前くらいから気持ちは落ちていました。
頭で理解していても、心に重石が乗っているようでした。
どうあれ、検査から主治医との話しを乗り切ると
重石が、取れている。
ここは不思議だ。
…もしかりに、最悪の結果だったとしても、これは同じ。
だったらだったで、開き直ることが出来る。
過去に出来たので 出来る。
結論がでないことを、悩むことが一番愚かなことなのだが、
そうそうに達観は出来ない。
最悪でもまあまあでも、結論が出れば 心が立ち向かう。
そういうことだと思います。
少し前に おもわず唸ってしまった 言葉があります。
バカボンドの武蔵のセリフ…
あなたは 神に完全に支配されています。
その前提を踏まえた中で、あなたは完全に自由だ。
※一字一句は、正確ではないと思いますが、ニュアンスはこうです。
ボクは、あまりこういう精神論に
気が向かない性質なのですが、
この文句の前半部分は、僕自身も小さい頃からよく考えていて、
人の人生は、神様によって予め決められているもの。
…と、どこか考えていました。
でも、だからなに?
…の結論は、判断に迷っても、結果失敗の選択をしても、
それは決まっていたことだから
くよくよすんなよ…という具合に解釈していたのです。
まあ、神様に責任転嫁ですね(笑)
でも、このバカボンドのセリフ…
「…あなたは 完全に自由だ 」
は素晴らしく。
見事に心に落ちたのでした。
これが正解だ。と感じました。
先日、NHKで作者、井上雄彦氏の 特集をやっていました。
ストーリーは考えない。登場人物になりきることが勝負で、
なりきることが出来れば言葉が生まれる。
登場人物らしからぬことをさせてしまうと…
死んでしまうんです。
と語っていた。
ネームに命を削って対峙している姿に、
ああ、ここまでしているんだ…と驚き。
だから、ボクなどではたどり着けない
領域に行けているんだなあ…と納得。
たとえたどり着けても
表現する力が備わっているということも大切で、
そこのところが うらやましいのでした。
以上でございます。
さきほどその結果を聞きに癌センターに行ってきました。
AFP(腫瘍マーカー)値は 4100
3年前に体の異常を感じて病院に行った時の値が
5000位でしたから、いよいよ上がってきたなあ…
という感じです。
◆◆◆ 多少省きますが以下、会話形式+αで参ります ◆◆◆
他の血液データーで、目だった異常は、GPT値がかなり高い…
「もんやさん お酒けっこう飲んでますか?」 と聞くので
「いいえ。週に1、2度 深酒はありませんが…」と応えると、
「このAFP値の高さだと他への転移は考えられますね…
もしかしたら肝臓に転移していうのかも…」
というので、
「先生 CTの画像はまだ上がってきていないのですか?」
と聞くと
「さっき確認したら、まだだったのですが…
えっとどれどれ…あっ!きてますね」
パソコンに広がる僕の輪切り画像。
マウスをいじると画像がどんどん切り替わる。
首…肺…内臓…下腹部…
これが自分の断面かと思うとかなり気持ち悪い。
以前は大きなネガフィルムで見ていたので
この画像のコンパクトさは少し衝撃。
先生は、おかまいなしにどんどん切り替えて画像を診ている。
「…肝臓には ないですね …う~ん 肺には…
以前押さえ込んだところに 影ができてますね」
「首のリンパにあった腫瘍はどうですか?」
「あれえ?…こっちは 変らないですね …というか
目だって見えない…造影剤入れないとわからないかなあ」
「先生?ということは、ボクの数値を引き上げているのは
この肺の腫瘍ということですかね」
「…うーん そうですね…ただ頭はCTで撮っていないので、
100%とはいえませんが…」
「…けっこう高い数値なのに、あまり転移がないというのは
どういうことなんでしょう」
「もんやさんは…いい方のケースと言うことですね。
少し、極端な言い方になりますが、この数値なら
体中に転移していてもおかしくはない。
場合によってはもっと値が低い人でも、
肺の中にボコボコ腫瘍が出来て、
倒れて救急車で運ばれてくるなんてこともある。
癌細胞は変異するんです…AFP値が低くても、
癌自体は進行しているということもあって、
そういう人は10位の値で、そういう症状が出た」
「…えっ?…つまり AFT値では計れないこともある
ということですか?」
「そうですね 腫瘍マーカーは癌の進行を計る一番の目安
ではありますが、絶対なものではないということです」
「そうなんですか それは初めて知りました
…整理すると、数値が高いということは、
癌は順調に進行している(笑)、
でも、体調や他の部位への転移などの状況を鑑みると、
最悪の状態ではない…ということですね」
「そうですね」
ここで、考える。
免疫療法のおかげなのか?
ボクの体のメカニズムの力なのか?
そこのところはわからないが、
同じ状態の他人よりは “強い作用”が働いているようだ。
ただ、4100という数値は絶対的に高いし、
楽観できる状態ではもちろんないが、
…まあ、よしだ。
「先生…抗がん剤を12月に入れようと思います」
「そうですか」
「理由と呼べるほどのものではないのですが、
こう考えるのは間違っていますか?
…いま 最悪でないならあせって投与しないで
区切りの12月に入れてみたい。
ひとつは、数値を引き上げている根源が肺の腫瘍なら、
しめたものではないか。
ボクの抗がん剤は、肺に転移した腫瘍にはよく効きますよね…
ぎりぎりまでひっぱって、叩くことで
最大公約数の効果を見てみたい。
そこでの数値の落ち具合を見ると、今後の予測が
見える気がするんです。
今の段階で首の腫瘍が大きくなっているなら…
なかなか効き難い場所ですから、
早急に叩いておかなければとも思うのですが、
肺なら効く…しかも間を空けてますから効きもよいかなと(笑)
…そういう風に思うのですが…」
「確かに 間欠治療という手はあります。
抗がん剤ではあまり用いないのですが、
確かに連続して薬を入れすぎることは、
癌細胞に薬に対する抵抗力をつけることにならないとも限りません。
よいと思いますよ…では、抗がん剤投与を念頭にして、
12月に、また検査してから、判断しましょう。
…日程はどうしますか?」
「10日が誕生日なので…そのあとで?」
「では、14日に血液検査してCT…造影剤入れましょう
…はい予約OKです」
パソコンに映る僕のデータを見ながら、先生がつぶやく…
「…◆□●○?」
「…えっ?」
「48歳になるのですね」
「あっ!?はい。」
病気と治療以外のことは一切お話しにならない先生ですので
…聞き漏らした
「還暦は無理かもしれませんが、50歳は越えてゆきましょう」
…ははは 冗談 なのか? …いやいや(苦笑)
「わかりました よろしくお願いします」
◆◆◆
というのが もんや最新の状況です。
相変わらず 最高のご報告といかず…誠にすいません。
蛇足に想う事は…
想像することは 出来るが 現実は 現実
期待することも 出来るが 現実は 現実
どう死ぬかより、どう生きるか …ここは曲げないでいたい。
今日の検査の1週間前くらいから気持ちは落ちていました。
頭で理解していても、心に重石が乗っているようでした。
どうあれ、検査から主治医との話しを乗り切ると
重石が、取れている。
ここは不思議だ。
…もしかりに、最悪の結果だったとしても、これは同じ。
だったらだったで、開き直ることが出来る。
過去に出来たので 出来る。
結論がでないことを、悩むことが一番愚かなことなのだが、
そうそうに達観は出来ない。
最悪でもまあまあでも、結論が出れば 心が立ち向かう。
そういうことだと思います。
少し前に おもわず唸ってしまった 言葉があります。
バカボンドの武蔵のセリフ…
あなたは 神に完全に支配されています。
その前提を踏まえた中で、あなたは完全に自由だ。
※一字一句は、正確ではないと思いますが、ニュアンスはこうです。
ボクは、あまりこういう精神論に
気が向かない性質なのですが、
この文句の前半部分は、僕自身も小さい頃からよく考えていて、
人の人生は、神様によって予め決められているもの。
…と、どこか考えていました。
でも、だからなに?
…の結論は、判断に迷っても、結果失敗の選択をしても、
それは決まっていたことだから
くよくよすんなよ…という具合に解釈していたのです。
まあ、神様に責任転嫁ですね(笑)
でも、このバカボンドのセリフ…
「…あなたは 完全に自由だ 」
は素晴らしく。
見事に心に落ちたのでした。
これが正解だ。と感じました。
先日、NHKで作者、井上雄彦氏の 特集をやっていました。
ストーリーは考えない。登場人物になりきることが勝負で、
なりきることが出来れば言葉が生まれる。
登場人物らしからぬことをさせてしまうと…
死んでしまうんです。
と語っていた。
ネームに命を削って対峙している姿に、
ああ、ここまでしているんだ…と驚き。
だから、ボクなどではたどり着けない
領域に行けているんだなあ…と納得。
たとえたどり着けても
表現する力が備わっているということも大切で、
そこのところが うらやましいのでした。
以上でございます。
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