紋谷のソコヂカラ
大阪モンや [旅/土地]
投稿日時:2009/09/14(月) 15:21
岩田さんの仕事の手伝いで、大阪に行ってきた。
めっきり涼しくなった関東とは違い、まだまだ暑い。
大阪は、サラリーマン時代に、
仕事で、何度も訪れているのですが、
大概は、支社で打ち合わせして
お客さんのところに行き…
あとは梅田とかで飲んで…ほなさいなら!
って強行軍ばかりで、
まともに観光なんてしたことがなかった。
そんな僕を楽しませようと、
「もんやさんに見せたい場所がある…」
と、関空から、バスに乗って岩田さんに連れてこられた。
そこは、大阪天王寺近くの飛田新地…。
現在でも戦前の遊郭がそのままに残っている場所です。
真昼間に男3人 ふらふらと散歩。
こんな時間に歩いて
感じるものがあるのだろうか…と思ったが、
なかなかどうして趣がある。
それぞれの店は、それぞれの屋号の看板がある
小さな木造二階建て。
一階部分は顔見せの場所になっていて、
面白いのは通りに対して
間口が垂直に面しているところ。
わざわざ覗き込まなくても、
よく見えるようにという造りなのでしょう。
昼と言うのに、1間ほどの玄関の中には、
怪しい照明があたっていて、
その真ん中にお姉さんが座布団に座っていて、
脇には、客引き役のオバちゃんが椅子に腰掛けています。
そういう店が…数十件も。
風営法の強化で、この手の商売は、
かなり縮小されたと聞かされていたのですが、
ここは、治外法権なのでしょうか?
大正初期に開かれたという飛田遊郭は、
街全体が文化財の風格。
もちろん売春防止法があるために、
おおっぴらな売春活動は出来ないので、
「小料理屋」という名目で営業しているそうなのですが、
それでも、どの店も堂々と営業されています。
不思議だ。
興味で料金システムを聞くと、
かなりの高額…
いまどきこの料金で成り立つものなのか?
これも、不思議だ。
ほんとうは、そのあたりを、
客引きのおばちゃんに聞きたかったのですが、
ひやかしはエライ目に合うということらしいので、
遠慮しました。
利用させていただく機会はないと思いますが、
この不思議…いつか、調べてみたいと思います。
散歩は、山谷や寿町が裸足で逃げ出すといわれる
日本最大最強の労働者地区「西成 あいりん」へと向かう。
「ここから 空気がかわりますから」
と岩田さんに言われたのだが、ほんとうに変った。
体感温度が低くなったようだ。
ほんとうは、三角公園まで探検したかったのだが…
いちおうスーツ姿の自分が
風景から浮きまくっているのがわかり、
遠慮せざる負えない。
無気力の威圧とでもいうのか、
目を合わせたわけでもないのに、
そこの住人やたむろする労働者から、
拒絶を感じる。
職業安定所の前も、
「ボクはただ歩いているだけですよお~」
と今は、素通りするしかない。残念だ。
マカオも九龍も NYのABCアベニューも
ロンドンやリオの裏街も
…爆弾と地雷の恐怖さえなければ
どこでも大丈夫と自負している
自分だが、ここはそうもいかない。
同じ日本人のせいだと感じる。
しかし くやしいので ここも身なりを整えて(笑)
カメラを片手に
いつかかならずリベンジと決めた。
ここ、「あいりん総合センター」のシャッターが
上がるのは午前5時で、
それ以前に下請けや孫請け企業の手配師がやってくるらしい、
1日の求人は2000人位で、
これに対して求職の労働者は約10倍。
手配師が真っ先に声をかけるのは、
40代の若手層ばかりで、ご年配の労働者は
「おこぼれ」を待つということになるらしい。
センターというか、大きな倉庫のような建物の前には、
労務者が等間隔で 座っていた。
我々の少し前を 女性が歩いている。
どうみても 体にぴっちぴちの寝巻き姿である、
茶髪に買い物のビニール袋を片手に
…そのうちに携帯を手に取る。
「今日は 仕事行くって いうたなあ~
なんで パチンコ屋におんねん?!」
おおっ~きたあ!!
「はあ~知らんわ!うちは忙しいねん。!あほ!死ね!」
追い越すに追い越せず…男3人
彼女の歩調に併せて 後ろを歩く。
「ボケ!カスゥ! だから 知らんわ! 電話してくんな!」
「もう 聞き飽きたわ! …うるさい! ボケ! カス!」
新今宮駅前の横断歩道を渡り
彼女とはさよなら。
「もんやさん どこでもあんなんじゃ
ないですわ ここだから 特別」
と岩田さんがこっそりと耳打ちする。
でも、ボクは、一度でいいから、
あんな風に叱られたい…と
なぜか思ってしまった。
気持ちよいだろうなあ…と。
「じゃんじゃん横丁」は串揚げブームが続いている。
ここは2回目ですが、日曜日の賑わいは
相当で、有名な串揚げやさんの前には長蛇の列。
そこまで味が違うのか?と思うが、
食べないで論じるのは反則なので、
ここもいつか来れたらいいなあと思った。
しかし、このあたりの店の作りは
派手さが色っぽいなあと つくづく思う。
看板文字のフレーズはもちろん
書体や色使い すべてに調和が取れていて、
その下世話なきわどさに
センスを感じてしまう、
歌舞伎町あたりのネオンの洪水とは
同じ「煽り」でもだいぶんと違う。
目にうるさくなく、気持ちよくはいってくる。
東京のそれは
どこまでも無機質でつめたい派手さ
…この違いは大きいなあと思う。
岩田さんのもと部下であった
日置君の家に泊めていただいた。
男2人 銭湯に…いやあ気持ちのよく
ひなびたお湯処で なんとも最高でした。
大阪も梅田あたりから離れると
非常に静かで、落ち着く場所があることを知りました。
最後の夜は 十三なる場所に言ったのですが
ここも面白かった。
あまり東京と比べるのもなんですが、
大阪のよさは 嘘っぽくないところ ですね。
そりゃ みんないろいろ事情がありましょうが、
あまりカッコウつけず 本質的に生きています…
というスタイルが 気持ちよいです。
岩田さん 日置君 ありがとうでした。
めっきり涼しくなった関東とは違い、まだまだ暑い。
大阪は、サラリーマン時代に、
仕事で、何度も訪れているのですが、
大概は、支社で打ち合わせして
お客さんのところに行き…
あとは梅田とかで飲んで…ほなさいなら!
って強行軍ばかりで、
まともに観光なんてしたことがなかった。
そんな僕を楽しませようと、
「もんやさんに見せたい場所がある…」
と、関空から、バスに乗って岩田さんに連れてこられた。
そこは、大阪天王寺近くの飛田新地…。
現在でも戦前の遊郭がそのままに残っている場所です。
真昼間に男3人 ふらふらと散歩。
こんな時間に歩いて
感じるものがあるのだろうか…と思ったが、
なかなかどうして趣がある。
それぞれの店は、それぞれの屋号の看板がある
小さな木造二階建て。
一階部分は顔見せの場所になっていて、
面白いのは通りに対して
間口が垂直に面しているところ。
わざわざ覗き込まなくても、
よく見えるようにという造りなのでしょう。
昼と言うのに、1間ほどの玄関の中には、
怪しい照明があたっていて、
その真ん中にお姉さんが座布団に座っていて、
脇には、客引き役のオバちゃんが椅子に腰掛けています。
そういう店が…数十件も。
風営法の強化で、この手の商売は、
かなり縮小されたと聞かされていたのですが、
ここは、治外法権なのでしょうか?
大正初期に開かれたという飛田遊郭は、
街全体が文化財の風格。
もちろん売春防止法があるために、
おおっぴらな売春活動は出来ないので、
「小料理屋」という名目で営業しているそうなのですが、
それでも、どの店も堂々と営業されています。
不思議だ。
興味で料金システムを聞くと、
かなりの高額…
いまどきこの料金で成り立つものなのか?
これも、不思議だ。
ほんとうは、そのあたりを、
客引きのおばちゃんに聞きたかったのですが、
ひやかしはエライ目に合うということらしいので、
遠慮しました。
利用させていただく機会はないと思いますが、
この不思議…いつか、調べてみたいと思います。
散歩は、山谷や寿町が裸足で逃げ出すといわれる
日本最大最強の労働者地区「西成 あいりん」へと向かう。
「ここから 空気がかわりますから」
と岩田さんに言われたのだが、ほんとうに変った。
体感温度が低くなったようだ。
ほんとうは、三角公園まで探検したかったのだが…
いちおうスーツ姿の自分が
風景から浮きまくっているのがわかり、
遠慮せざる負えない。
無気力の威圧とでもいうのか、
目を合わせたわけでもないのに、
そこの住人やたむろする労働者から、
拒絶を感じる。
職業安定所の前も、
「ボクはただ歩いているだけですよお~」
と今は、素通りするしかない。残念だ。
マカオも九龍も NYのABCアベニューも
ロンドンやリオの裏街も
…爆弾と地雷の恐怖さえなければ
どこでも大丈夫と自負している
自分だが、ここはそうもいかない。
同じ日本人のせいだと感じる。
しかし くやしいので ここも身なりを整えて(笑)
カメラを片手に
いつかかならずリベンジと決めた。
ここ、「あいりん総合センター」のシャッターが
上がるのは午前5時で、
それ以前に下請けや孫請け企業の手配師がやってくるらしい、
1日の求人は2000人位で、
これに対して求職の労働者は約10倍。
手配師が真っ先に声をかけるのは、
40代の若手層ばかりで、ご年配の労働者は
「おこぼれ」を待つということになるらしい。
センターというか、大きな倉庫のような建物の前には、
労務者が等間隔で 座っていた。
我々の少し前を 女性が歩いている。
どうみても 体にぴっちぴちの寝巻き姿である、
茶髪に買い物のビニール袋を片手に
…そのうちに携帯を手に取る。
「今日は 仕事行くって いうたなあ~
なんで パチンコ屋におんねん?!」
おおっ~きたあ!!
「はあ~知らんわ!うちは忙しいねん。!あほ!死ね!」
追い越すに追い越せず…男3人
彼女の歩調に併せて 後ろを歩く。
「ボケ!カスゥ! だから 知らんわ! 電話してくんな!」
「もう 聞き飽きたわ! …うるさい! ボケ! カス!」
新今宮駅前の横断歩道を渡り
彼女とはさよなら。
「もんやさん どこでもあんなんじゃ
ないですわ ここだから 特別」
と岩田さんがこっそりと耳打ちする。
でも、ボクは、一度でいいから、
あんな風に叱られたい…と
なぜか思ってしまった。
気持ちよいだろうなあ…と。
「じゃんじゃん横丁」は串揚げブームが続いている。
ここは2回目ですが、日曜日の賑わいは
相当で、有名な串揚げやさんの前には長蛇の列。
そこまで味が違うのか?と思うが、
食べないで論じるのは反則なので、
ここもいつか来れたらいいなあと思った。
しかし、このあたりの店の作りは
派手さが色っぽいなあと つくづく思う。
看板文字のフレーズはもちろん
書体や色使い すべてに調和が取れていて、
その下世話なきわどさに
センスを感じてしまう、
歌舞伎町あたりのネオンの洪水とは
同じ「煽り」でもだいぶんと違う。
目にうるさくなく、気持ちよくはいってくる。
東京のそれは
どこまでも無機質でつめたい派手さ
…この違いは大きいなあと思う。
岩田さんのもと部下であった
日置君の家に泊めていただいた。
男2人 銭湯に…いやあ気持ちのよく
ひなびたお湯処で なんとも最高でした。
大阪も梅田あたりから離れると
非常に静かで、落ち着く場所があることを知りました。
最後の夜は 十三なる場所に言ったのですが
ここも面白かった。
あまり東京と比べるのもなんですが、
大阪のよさは 嘘っぽくないところ ですね。
そりゃ みんないろいろ事情がありましょうが、
あまりカッコウつけず 本質的に生きています…
というスタイルが 気持ちよいです。
岩田さん 日置君 ありがとうでした。
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