紋谷のソコヂカラ
毛はじゃんじゃんと生え…少し怖いプールの話し [戯れ言]
投稿日時:2009/03/11(水) 17:13
年末12月に最後の抗がん剤を入れてから、
3ヶ月…キレイに抜け落ちた体中の毛が、
じゃんじゃん 生えてきました。
これはつまり、骨髄などに溜まってしまう、
薬の成分以外は、体から抜けたというサインであります。
以前にも書きましたが、
抗がん剤の副作用は、さまざまあり、
それは患者の体質やその薬の成分や投与する
量の違いでもあるのですが、体毛が抜けるというのは、
みな一様のようです。
それでも、薬の種類×個体差はあります。
僕の場合、顔の髭や頭髪が抜け始めるのが
薬投与後の2週間後くらい、
髭と髪の毛は同じタイミングでバサバサお抜け落ちてゆきます。
もう、慣れたもので、
「おお…そろそろ来るかな」てなもんです。
2回目に試したTINという薬のセットでは、
いままでは抜けなかった、眉毛やまつげ、鼻毛までもが抜け落ち、
改めて、彼らの存在意味を再確認したと…
これは以前お伝えしました。
この場合は、まさに「全身パイパン状態」…
以前、新宿2丁目のオカマのマルオさんが、
「私、全部…剃るの…毛ってさ…
昔の自分を思い出して嫌なの…
だから、全部剃っちゃってね… で、描くのよ」
と言っていましたが、
その方面の趣味のない僕には、
何をいっているのやらさっぱりわからず、
…ただ今更、同意するのは、体毛がすべてなくなると、
子供に帰った気がするというニュアンスです。
「よお、ボウズ…ちんちんに、けぇ~生えたか」
なんて言いますが、大人=毛(笑)みたいなことは、
大人になって、なくなってみて、改めて感じます。
女性の場合は、大変なようです。
癌センターの各ナースステーションには、
「散髪希望」を記入するノートが置かれています。
身だしなみを整えるという目的は、表向き。
抗がん剤で抜け落ちてしまう前に、坊主にしてしまいたい、
こういう患者さんのためにこのノートはあります。
散髪には、委託された美容師さんが、やってきます。
以前、この美容師さんに僕もお世話になりました。
「呼ばれて病室に行くと、カーテン締め切っていて、
声をかけても返事をしない、あきらめて帰ろうとすると、
どうぞ…と招かれる、
ではと、準備をしていざ、ハサミを入れると…
そのまま大声で泣き崩れる…
女性の場合、こんなことはしょっちゅうですよ」
「抗がん剤で抜けた髪は、また生えてくる、
なんて言ってもね。
今、なくなってしまう髪の方が大切なのでしょうね」
やはり、髪は女の命 辛いものなのです。
さて、抜けた体毛ですが、ではいつ生えてくるのか
といえば、これも個体差らしいです。
僕の場合は、投薬後、2ヶ月でまずは
顎の髭が生えてきます。こいつが一番。
でも、はじめは、赤ちゃんのような
ふわふわした産毛が生えてきます。
しかも、全部、白髪だったりします。
いったん抜け落ち、生まれ変わって…
毛そのものの性格が変わったのか?
などと思いますが…いったん剃り、
また待っていると、
普段どおりの髭が生えてきます。
その次は下の毛と腋の毛、
このあたりが映え始めると、
髪の毛もぽつぽつと生えてきます。
で、まあ 現在は、こんな感じなのです。
一昨年、1ヶ月単位で、抗がん剤を投与していたときには、
生える間もなく、次の投与…でしたから、
この生えてくる感覚と言うのは、なかなか嬉しいものです。
髪が抜けて、つるつる頭でいても、
そのまま外に出歩くことは、苦ではありません。
むしろ、好きだったりするのですが、
僕の場合、そのまま外に出ると
「怖い人」に見られるらしいので、
それは、平穏な社会にいらぬ動揺を
引き起こしてはいけないと思い、
普段は帽子をかぶっています。
顔の髭は、いったん生え始めると、
その勢いはすごいもので、
髪の毛の育つ10倍くらいの速度で成長します。
つまり、頭は生え始めの「坊主」…
顔は髭だらけ…という状態に今、
ある訳で、これはこれで、へんな人です。
ただ、顔にも頭にも毛がないと、
いくら元気に振舞っていても、
病人に見えるらしいのですが、
こんな、へんな状態でも、
毛があるもんやは、元気そう…と言われます。
まあ、「元気なさそう」より「元気そう」の方が、
嬉しいので、これもこれで良しです。
手足の麻痺が取れないので、体が鈍りまくり、
あまりに重いので、年明けから、
スポーツジムに通い始めました。
といっても、マシンはもちろん、
走ったり、漕いだり、飛んだり跳ねたり…
がそもそも出来ないので、泳ごうかと。
初めは、公共施設でないものかと探しましたが、
プールそのものがなく、駅前のフィットネスクラブは、
なんかこ洒落ていて、性に合わず…
それでは範囲を広げて探したところ、
戸塚と藤沢の間くらいの住宅街に“S”を発見しました。
まずは、見学に…と行ってみると、
住宅街のど真ん中なのに、畑に囲まれています。
しかも、入り口には大根やらかぶやら…の100円市が。
しかも施設がかなり年季が入っています。
でもまあ、のんびりしていてよかろう…とさっそく、
格安で、プールとサウナのみ利用のコースを申し込み、
翌日から通うことに…
行って、びっくり、あまりの体力のなさに愕然としました。
僕は、泳ぎは得意を自負していて、
小学校時代から、大会の選手でもあり、
早くも遠くにも泳げる自信があったのですが、
ぜんぜん体がついてきません。
水に乗れないどころか、初めの50M泳いで、
もうヘロヘロなのです。
50Mプールの8コースは、スクールに3コースが取られ、
残り、5コースのうち、1コースが歩いて往復するコース、
後の4コースのうち、2コースが1レーン往復…
残り2コースが一方通行で、泳ぎが達者な方のコース、
当然、こちらで泳ぎ始めたもんやでしたが、
どうみても70歳に近いおばさんに、
追いつかれ、置いていかれる始末。
「これは、まずい。これほどとは…」と改めて、
今の体力のなさを再認識しました。
はじめは1kmをその日の目標にと考えていましたが、
死に物狂いで500mがやっとの初日でした。
友人Y君からも、
「そんなもんですよ。徐々に徐々に…無理せず、
ゆっくり、継続してゆくことが大事」
と諭され、翌日からは、
とにかくゆっくりと泳ぐことを心がけました。
…2ヶ月たち、いまではしんどいものの
1Kmは普通に泳げるようになりまして、
体の切れも戻ってきました。
こうなると、余裕も出てきて、
回りを見渡すようになってきました。
このスポーツジム…
正確には、このプールには若者はひとりもいません。
若者どころか、ほとんどすべてが60歳以上の
おばちゃんとおばあちゃんなのです。
余裕の出たある日、プールを見渡して数えてみました
「…ひい…ふう…みい…よお…」
プールの中に人は30人
うちどうみても60歳以上が30人
うち女性25人。
ここは老人専用のプールなのか?
いやいやそうではありません。
では、この時間帯がおかしいのか…
いやいや今日は土曜日の昼さがり…
もちろん、そもそもは体力回復とシェイプアップが目的…
別に回りに誰がいようがおかまいなしなのですが…
それにしてもあんまりに極端な光景…。
体型も女の命…なのでしょう。
健康の為もあるのでしょう、
お喋りの場でもあるのでしょう。
それにしても…。
…で、どうも、最近、お尻に視線を感じるのです。
もちろんご存知の方はご存知だと思いますが、
僕はシリ…尻…ケツが自慢です。
小学校3年のプールの授業の時に、担任の相場先生に
「もんや君のお尻はかっこいいわねえ」
と褒められて以来、僕はお尻だけは人に自慢できる
“部位”なのです。
どうも、最近、このケツに視線を感じるのです。
プールのおばちゃんは みな元気です。
水着もカラフルです。
筋骨隆々のおばちゃんもいます。
さっきから、休みなく泳ぎ続けている女性などは、
遠泳の競技に参加するがごときスタイルです。
老人が元気な場所です。健全で素晴らしい光景。
視線…?
自信過剰なんじゃないの?
そうですよね。
そんなはずはないですよね。
…それに見られても減るもんじゃなし…
ですしね。
温水プールなのに…サブいぼが…
これも気のせいですよね。
おわり。
3ヶ月…キレイに抜け落ちた体中の毛が、
じゃんじゃん 生えてきました。
これはつまり、骨髄などに溜まってしまう、
薬の成分以外は、体から抜けたというサインであります。
以前にも書きましたが、
抗がん剤の副作用は、さまざまあり、
それは患者の体質やその薬の成分や投与する
量の違いでもあるのですが、体毛が抜けるというのは、
みな一様のようです。
それでも、薬の種類×個体差はあります。
僕の場合、顔の髭や頭髪が抜け始めるのが
薬投与後の2週間後くらい、
髭と髪の毛は同じタイミングでバサバサお抜け落ちてゆきます。
もう、慣れたもので、
「おお…そろそろ来るかな」てなもんです。
2回目に試したTINという薬のセットでは、
いままでは抜けなかった、眉毛やまつげ、鼻毛までもが抜け落ち、
改めて、彼らの存在意味を再確認したと…
これは以前お伝えしました。
この場合は、まさに「全身パイパン状態」…
以前、新宿2丁目のオカマのマルオさんが、
「私、全部…剃るの…毛ってさ…
昔の自分を思い出して嫌なの…
だから、全部剃っちゃってね… で、描くのよ」
と言っていましたが、
その方面の趣味のない僕には、
何をいっているのやらさっぱりわからず、
…ただ今更、同意するのは、体毛がすべてなくなると、
子供に帰った気がするというニュアンスです。
「よお、ボウズ…ちんちんに、けぇ~生えたか」
なんて言いますが、大人=毛(笑)みたいなことは、
大人になって、なくなってみて、改めて感じます。
女性の場合は、大変なようです。
癌センターの各ナースステーションには、
「散髪希望」を記入するノートが置かれています。
身だしなみを整えるという目的は、表向き。
抗がん剤で抜け落ちてしまう前に、坊主にしてしまいたい、
こういう患者さんのためにこのノートはあります。
散髪には、委託された美容師さんが、やってきます。
以前、この美容師さんに僕もお世話になりました。
「呼ばれて病室に行くと、カーテン締め切っていて、
声をかけても返事をしない、あきらめて帰ろうとすると、
どうぞ…と招かれる、
ではと、準備をしていざ、ハサミを入れると…
そのまま大声で泣き崩れる…
女性の場合、こんなことはしょっちゅうですよ」
「抗がん剤で抜けた髪は、また生えてくる、
なんて言ってもね。
今、なくなってしまう髪の方が大切なのでしょうね」
やはり、髪は女の命 辛いものなのです。
さて、抜けた体毛ですが、ではいつ生えてくるのか
といえば、これも個体差らしいです。
僕の場合は、投薬後、2ヶ月でまずは
顎の髭が生えてきます。こいつが一番。
でも、はじめは、赤ちゃんのような
ふわふわした産毛が生えてきます。
しかも、全部、白髪だったりします。
いったん抜け落ち、生まれ変わって…
毛そのものの性格が変わったのか?
などと思いますが…いったん剃り、
また待っていると、
普段どおりの髭が生えてきます。
その次は下の毛と腋の毛、
このあたりが映え始めると、
髪の毛もぽつぽつと生えてきます。
で、まあ 現在は、こんな感じなのです。
一昨年、1ヶ月単位で、抗がん剤を投与していたときには、
生える間もなく、次の投与…でしたから、
この生えてくる感覚と言うのは、なかなか嬉しいものです。
髪が抜けて、つるつる頭でいても、
そのまま外に出歩くことは、苦ではありません。
むしろ、好きだったりするのですが、
僕の場合、そのまま外に出ると
「怖い人」に見られるらしいので、
それは、平穏な社会にいらぬ動揺を
引き起こしてはいけないと思い、
普段は帽子をかぶっています。
顔の髭は、いったん生え始めると、
その勢いはすごいもので、
髪の毛の育つ10倍くらいの速度で成長します。
つまり、頭は生え始めの「坊主」…
顔は髭だらけ…という状態に今、
ある訳で、これはこれで、へんな人です。
ただ、顔にも頭にも毛がないと、
いくら元気に振舞っていても、
病人に見えるらしいのですが、
こんな、へんな状態でも、
毛があるもんやは、元気そう…と言われます。
まあ、「元気なさそう」より「元気そう」の方が、
嬉しいので、これもこれで良しです。
手足の麻痺が取れないので、体が鈍りまくり、
あまりに重いので、年明けから、
スポーツジムに通い始めました。
といっても、マシンはもちろん、
走ったり、漕いだり、飛んだり跳ねたり…
がそもそも出来ないので、泳ごうかと。
初めは、公共施設でないものかと探しましたが、
プールそのものがなく、駅前のフィットネスクラブは、
なんかこ洒落ていて、性に合わず…
それでは範囲を広げて探したところ、
戸塚と藤沢の間くらいの住宅街に“S”を発見しました。
まずは、見学に…と行ってみると、
住宅街のど真ん中なのに、畑に囲まれています。
しかも、入り口には大根やらかぶやら…の100円市が。
しかも施設がかなり年季が入っています。
でもまあ、のんびりしていてよかろう…とさっそく、
格安で、プールとサウナのみ利用のコースを申し込み、
翌日から通うことに…
行って、びっくり、あまりの体力のなさに愕然としました。
僕は、泳ぎは得意を自負していて、
小学校時代から、大会の選手でもあり、
早くも遠くにも泳げる自信があったのですが、
ぜんぜん体がついてきません。
水に乗れないどころか、初めの50M泳いで、
もうヘロヘロなのです。
50Mプールの8コースは、スクールに3コースが取られ、
残り、5コースのうち、1コースが歩いて往復するコース、
後の4コースのうち、2コースが1レーン往復…
残り2コースが一方通行で、泳ぎが達者な方のコース、
当然、こちらで泳ぎ始めたもんやでしたが、
どうみても70歳に近いおばさんに、
追いつかれ、置いていかれる始末。
「これは、まずい。これほどとは…」と改めて、
今の体力のなさを再認識しました。
はじめは1kmをその日の目標にと考えていましたが、
死に物狂いで500mがやっとの初日でした。
友人Y君からも、
「そんなもんですよ。徐々に徐々に…無理せず、
ゆっくり、継続してゆくことが大事」
と諭され、翌日からは、
とにかくゆっくりと泳ぐことを心がけました。
…2ヶ月たち、いまではしんどいものの
1Kmは普通に泳げるようになりまして、
体の切れも戻ってきました。
こうなると、余裕も出てきて、
回りを見渡すようになってきました。
このスポーツジム…
正確には、このプールには若者はひとりもいません。
若者どころか、ほとんどすべてが60歳以上の
おばちゃんとおばあちゃんなのです。
余裕の出たある日、プールを見渡して数えてみました
「…ひい…ふう…みい…よお…」
プールの中に人は30人
うちどうみても60歳以上が30人
うち女性25人。
ここは老人専用のプールなのか?
いやいやそうではありません。
では、この時間帯がおかしいのか…
いやいや今日は土曜日の昼さがり…
もちろん、そもそもは体力回復とシェイプアップが目的…
別に回りに誰がいようがおかまいなしなのですが…
それにしてもあんまりに極端な光景…。
体型も女の命…なのでしょう。
健康の為もあるのでしょう、
お喋りの場でもあるのでしょう。
それにしても…。
…で、どうも、最近、お尻に視線を感じるのです。
もちろんご存知の方はご存知だと思いますが、
僕はシリ…尻…ケツが自慢です。
小学校3年のプールの授業の時に、担任の相場先生に
「もんや君のお尻はかっこいいわねえ」
と褒められて以来、僕はお尻だけは人に自慢できる
“部位”なのです。
どうも、最近、このケツに視線を感じるのです。
プールのおばちゃんは みな元気です。
水着もカラフルです。
筋骨隆々のおばちゃんもいます。
さっきから、休みなく泳ぎ続けている女性などは、
遠泳の競技に参加するがごときスタイルです。
老人が元気な場所です。健全で素晴らしい光景。
視線…?
自信過剰なんじゃないの?
そうですよね。
そんなはずはないですよね。
…それに見られても減るもんじゃなし…
ですしね。
温水プールなのに…サブいぼが…
これも気のせいですよね。
おわり。
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