紋谷のソコヂカラ
もんやが亡くなったらしい。お葬式は身内だけで“密葬”したとさ…」 [病気について]
投稿日時:2008/06/30(月) 21:48
「もんやが亡くなったらしい。
お葬式は身内だけで“密葬”したとさ…」
こんな噂が流れていると…聞かされた。
可笑しい。
この“身内だけで”というのが微妙に当たり障りのないリアルさを醸している。しかし“密葬”は頂けない。
僕のような一般人にはそぐわないし、それでも使うとなると…僕の死は、家族が公にしたくない “いわく付き” ということになる。これは困る。
噂の主に悪気はなく、恐らくは、身内だけ=密葬と単純に
想起し、単に付け足してしまったのだろうが。
この珍妙な噂は、その後何人かの友人達から別々にもたらされた。
デマというのは尾ひれがつくと言うが、僕の死に、それほど価値はないのか、付ける尾ひれがないのか、相変わらず“身内で密葬”としか形容されていなかったらしい。
昨年のお盆前に癌の再発を告知され、
2種類の抗がん剤投与を併せて9クール、
延べ7ヶ月間の治療を終えて退院したのが3月の末。
癌自体を抑え込むのに費やした投薬は
体のあちこちを副作用という名で“破壊”してくれる。
骨髄抑制が引き起こす白赤血球や血小板減少、
また嘔吐・食欲不振・脱毛のような短期的な症状は、
投薬後時間の経過と共に改善するのだが、
腎機能不全や末梢神経障害などは簡単には治らない。
とはいえ、その症状の程度は“人による”…世の中、
大抵のことは“人による”のだ。
僕の場合は、末梢神経障害。退院後3ヶ月経った今でも、
足は膝から爪先きまで、手のひら全部が完全に痺れている。
退院後、一刻も早い社会復帰を実現するためには、
とにもかくにもこの痺れを取り払わないことには…と
治療に明け暮れた。
しかし神経内科の医師には
「筋電図の検査ではあなたの足の運動神経は70歳レベルですね」
と評され、さしたる治療法も提示されず、
「神経はビタミンB12とヨウサンが造るのです」と
2種類の錠剤を渡された。
「先生!この赤い方…メチコバールですよね。
これはがんセンターでも飲んでましたが、体が痒くなるだけで…」
と訴えると、気分を害したのか
「そんな簡単に治るわけないじゃないですか…飲み続けないと!」と切れ気味に。
負けじと「普段の生活で僕が出来ることはありますか?」と聞くと、
薄笑いを浮かべ「まぁ動かさないよりは動かした方が…」と。
これはダメだと、以来通っていない。
西洋が駄目なら東洋だと友人に勧められた針灸の女先生の元にも伺った。
「もんやさんの体は例えると“火事場のさつまいも”スカスカ状態だねぇ。
しかも強い薬を入れすぎて体が外部からの侵入を拒否しているのよ。針がね…入らないわ。」
それでも丁寧に何度も何度も少しずつトライをして頂き、
2回目の訪問では、かろうじて有効な針が打てるようになったと言われた。
簡単には治らないことは覚悟し、自分専用の針を買い、とにかく通おうと決意した。
そんな矢先でした。
主治医より“再々発”の連絡が入った。
そして1ヶ月後 今、僕はまた病院のベッドにいます。
可笑しくも珍妙なる噂のもとは分かりませんが、
そんな噂が流れた理由のひとつは思い当たると友人に言われた、
「ブログを更新しないから…」
ということで、再開することになりました。
再開に当たっては、この サイトの管理者であり、
よき友人でもあるM氏と約束をしています。
それは単なる「闘病日記」にはしないこと。
出来るなら、エンタテイメントなど広い分野に対して
“もんやチックな”視点を披露すること。
僕自身も、病気に関する話ばかり書いていても楽しくはなく、
その約束は嬉しい限りなのですが…かといって、
僕を心配して覗いてくれた方に、あまりに脳天気な
“もんやチック”であってもいけない。
悩ましいところです。
そのあたり、適当なところで折り合いをつけ、
副作用に立ち向かいつつ、痺れに負けず、正直に感じたままを
綴ってていこうと思いますので、
時に思い出し覗いて頂ければ 嬉しいです。
お葬式は身内だけで“密葬”したとさ…」
こんな噂が流れていると…聞かされた。
可笑しい。
この“身内だけで”というのが微妙に当たり障りのないリアルさを醸している。しかし“密葬”は頂けない。
僕のような一般人にはそぐわないし、それでも使うとなると…僕の死は、家族が公にしたくない “いわく付き” ということになる。これは困る。
噂の主に悪気はなく、恐らくは、身内だけ=密葬と単純に
想起し、単に付け足してしまったのだろうが。
この珍妙な噂は、その後何人かの友人達から別々にもたらされた。
デマというのは尾ひれがつくと言うが、僕の死に、それほど価値はないのか、付ける尾ひれがないのか、相変わらず“身内で密葬”としか形容されていなかったらしい。
昨年のお盆前に癌の再発を告知され、
2種類の抗がん剤投与を併せて9クール、
延べ7ヶ月間の治療を終えて退院したのが3月の末。
癌自体を抑え込むのに費やした投薬は
体のあちこちを副作用という名で“破壊”してくれる。
骨髄抑制が引き起こす白赤血球や血小板減少、
また嘔吐・食欲不振・脱毛のような短期的な症状は、
投薬後時間の経過と共に改善するのだが、
腎機能不全や末梢神経障害などは簡単には治らない。
とはいえ、その症状の程度は“人による”…世の中、
大抵のことは“人による”のだ。
僕の場合は、末梢神経障害。退院後3ヶ月経った今でも、
足は膝から爪先きまで、手のひら全部が完全に痺れている。
退院後、一刻も早い社会復帰を実現するためには、
とにもかくにもこの痺れを取り払わないことには…と
治療に明け暮れた。
しかし神経内科の医師には
「筋電図の検査ではあなたの足の運動神経は70歳レベルですね」
と評され、さしたる治療法も提示されず、
「神経はビタミンB12とヨウサンが造るのです」と
2種類の錠剤を渡された。
「先生!この赤い方…メチコバールですよね。
これはがんセンターでも飲んでましたが、体が痒くなるだけで…」
と訴えると、気分を害したのか
「そんな簡単に治るわけないじゃないですか…飲み続けないと!」と切れ気味に。
負けじと「普段の生活で僕が出来ることはありますか?」と聞くと、
薄笑いを浮かべ「まぁ動かさないよりは動かした方が…」と。
これはダメだと、以来通っていない。
西洋が駄目なら東洋だと友人に勧められた針灸の女先生の元にも伺った。
「もんやさんの体は例えると“火事場のさつまいも”スカスカ状態だねぇ。
しかも強い薬を入れすぎて体が外部からの侵入を拒否しているのよ。針がね…入らないわ。」
それでも丁寧に何度も何度も少しずつトライをして頂き、
2回目の訪問では、かろうじて有効な針が打てるようになったと言われた。
簡単には治らないことは覚悟し、自分専用の針を買い、とにかく通おうと決意した。
そんな矢先でした。
主治医より“再々発”の連絡が入った。
そして1ヶ月後 今、僕はまた病院のベッドにいます。
可笑しくも珍妙なる噂のもとは分かりませんが、
そんな噂が流れた理由のひとつは思い当たると友人に言われた、
「ブログを更新しないから…」
ということで、再開することになりました。
再開に当たっては、この サイトの管理者であり、
よき友人でもあるM氏と約束をしています。
それは単なる「闘病日記」にはしないこと。
出来るなら、エンタテイメントなど広い分野に対して
“もんやチックな”視点を披露すること。
僕自身も、病気に関する話ばかり書いていても楽しくはなく、
その約束は嬉しい限りなのですが…かといって、
僕を心配して覗いてくれた方に、あまりに脳天気な
“もんやチック”であってもいけない。
悩ましいところです。
そのあたり、適当なところで折り合いをつけ、
副作用に立ち向かいつつ、痺れに負けず、正直に感じたままを
綴ってていこうと思いますので、
時に思い出し覗いて頂ければ 嬉しいです。
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