紋谷のソコヂカラ
僕と飼い主のこと そのに [近況]
投稿日時:2011/06/05(日) 22:13
なんだか 最近 眠い。
どうにもこうにも眠い。
飼い主が言うには
「この季節は まだ自然界は寝ているのが当たり前で
それを やれ春だ それ新学期だなんて
浮かれているのは 人間だけ
…でも 本来のメカニズムはお休みモードだから
その反動が体に出るんだよ。
だから人間も調子落とす時期だし
…5月病とかその典型だ。
無理して頑張っても、結果はついてこないんだよ。
人間様はみんなまじめだから…なあ。
本領発揮は梅雨明けからで、
今はエネルギーを溜める時期なのだ」
などと わが飼い主にして情けないことを。
このブログも書きたくない。
…などと、
不謹慎なので ワン!
と吠えるも効き目がない。
仕方ないので 僕が書くことになった。
1年ぶりの登場なので、
なにか気の利いたことなど言いたいが、
比較的平和な毎日にとくに不満もなく
毎日だらだらと
「あらあ~海ちゃん かわいいわねえ~」
などと 近所の奥さんのご機嫌など
とりつつ暮しているので改めてなにか
…といっても特にはないのです。
それでも、
「おまえは ご飯とボール遊びとおしっこと
ウンチとお散歩と撫でてくれる人さまがいれば
それでいいのか?
人生 それだけか!」
と飼い主に言われ続け
「ほかになにか
犬にとって大切なことなどあるのか?!」
と日々 考えてはいる。
東北の震災のあと、世界のレスキューが
駆け付けている写真を雑誌で見た。
確かフランスだったかのチームは
たくさんの救助犬を連れて来ていて
その犬たちが活躍していた。
なんと僕と同じ犬種だった。
心が動いた。
同じ種類の仲間が
人さまの役に立っているのを見るのは、
誇らしい…反面
ここでこうしてじゃがりこ君を食べながら
雑誌を見ているだけの自分を情けなくも思った。
東京のどこかの倉庫の中に山と止まれた支援物資
届かないまま朽ちてゆく食料…
もったいないなあ~
美味しそうだなぁ~
などと、とんちんかんなことを
考えている自分を無き父が見たら嘆くだろうなぁ~
飼い主から、昔 聞かされた話だと、
父親は山岳救助犬だったらしい。
それもけっこう活躍した
優秀な犬であったようだ…と。
人間は「馬と犬は血統だ」と珍重する。
その意味ではこんな飼い主に飼われなければ…
僕だって…と思わないではない。
むしろ、今からでも
「行け!」と言われればその気はある。
本当だ。
血が騒ぐというのは…これだと感じる。
「機会は自ら造り出すもの」
言うのは簡単だ…できないひと
いや 犬もいる。
ここにいる。
気分を変えようと公園に行くと
向こうから “せいな”が走ってきた。
「なにしてるのお~♪」
土日の昼間には彼女によく会う。
見かけると、嬉しそうに走ってくる。
どうも僕に気があるらしい。
いつか飼い主が
「“せいな”ってどんな字?」と聞いたのだが、
地面に小枝で「聖菜」「清奈」と書いても
「違う!」とだけ
…「静奈か …じゃあ 星名かな?」
と意地になって書いても
…首を縦に振らない
…こういうところがわが飼い主は面倒くさい
…字なんてなんでもよいではないか。
“せいな”も飽きている
…早く僕とボールで遊びたいのだ。
始まったボール遊びはなかなか終わらない
というかぜんぜん終わらない。
子どもと言うのはどういうのだろう
飽きないことにはぜんぜん飽きない。
同じことを同じように、
ケラケラ笑いながら続けるこの根気
…さすがのボール好きの僕も参った。
渡せば 投げられる
…そのうちベンチの下に逃げ込んで
ボールを彼女に渡さないようにするのだが、
彼女は、いつまでも僕を覗き込んで
「ねえ~ボールちょうだい♡」と諦めない。
「投げられても取りに行かなきゃ良いんじゃん 」
と笑って言うが それは無理なのだ
投げられたら体が…
体が勝手に反応してしまうのだ。
“せいな”はこの町内に半年前に引っ越して来た。
前は団地だったらしい。
今は2階建ての新築。
家には“せいな”が生まれる前から飼っているシーズー犬が2匹。
“せいな”本人には弟なのか妹なのか
まだ赤ちゃんの兄弟がいるらしい。
もしかしたら お休みの日に遊ぶ友達が
まだいないのかもしれない。
そう思うととことん遊んであげたい気もするし
なにより彼女は僕のことが好きなのだから
…とがんばるのだが
…もう無理だ。
ベンチの下から SOSの目線を飼い主に投げる
…と
「じゃあ “せいな”またね」と
やっと解放される。
“せいな”のご両親は 自分の愛娘が
こんな得体のしれないおっさんと
近所の公園で仲良しなのを知らない。
こちらが知らないのだから
向こうも知らないはずだ。
もし、こんな光景を見かけたら
不安がるに違いない。
「だいじょうぶですよ お母さん
…飼い主は胡散臭いですが
僕は立派な血統をもった
どこに出しても恥ずかしくない、
むしろ誇らしい ちゃんとした犬ですから」
たいがにしてほとんどは
目の前の公園で済まされるお散歩が
ごくたまに少し先の森まで行くこともある。
よほど天気がよい時と
飼い主の気分がよい時と
そういう偶然が重なると
ごくたまにある。
小さい旅がめったにないせいか、
森まで片道15分の道行きでも
僕には冒険だ。
電柱がある度に、
さまざまな犬のおしっこの臭いを嗅ぐ。
おそらくはここを散歩コースにしているのであろう
近所の恵まれた犬たちの臭い。
あんまりに頻繁に立ち止まり、
フガフガと嗅ぐので、
飼い主は
「そんなに他の臭いが気になるのか?
嗅いでも仕方ないだろう。
まっすぐ歩け!」と怒る。
仕方ない…たしかに嗅いでも仕方ない
…のだが、そういう性分なのだから仕方ない。
森のスケールは小さい
といっても東京近郊の中では
緑はかなり潤沢にある方だと思う。
それでも、去年の飼い主の田舎などとは
比べるべくもない。
茶畑も田んぼも
…なんといっても
飛び込みたくなるような
川がないのは残念だ。
また夏が来る
あの楽しかった夏
暑いけど楽しい夏…
今年は一緒に帰省できるのかなあ~。
飼い主は 最近、少し調子が悪いようだ
あまり言うと叱られるので 言わないが、
去年とは体調はあきらかに違うように思う。
それでも、「生きているだけで丸儲け♪」と
散歩しながら歌っている。
たぶん人より神経が鈍いのだと思う。
困ったものだ。
かとおもえば
「お前は あと30年生きろよ!」
などと無茶をよく言う。
ラブラドールがそんなに生きられるわけないじゃないか、
ラブに限らず犬はみんなそうだ。
「…長生きするペットがいいなら
象亀でも買えば?」
と切り返すと、
「あれはダメだ
なんというか“生きる”っう
…やる気を感じない」
そうだ。
小さい森を適当にさ迷う。
「あれえ~こんなとこにまた家が建っている!?」
とびっくりしている。
たしかに、少し見ない間にまた住宅が増えたようだ。
このあたりは通勤圏なので、人はどんどん増える。
すこしでも土地があれば…
いつの間にか更地となり、
いつの間にか家が建って、
いつの間にか人が住んでいる。
放射能は怖くないのか
もっと田舎に行けよ
田舎は楽しいぞ と思うが。
まあ犬の言うことだから流して欲しい。
「緑が元気になってくると
森がもりもりしてきて
…いよいよ夏だあ~って
気分になるんだよなあ」
飼い主はいつもこういう
…どこまで夏好きなんだとあきれる。
太陽さえ浴びていればそれでいいという人だ。
ちなみに こちらは あんたの20倍暑いんだ
と言いたくなるが そこまで好きならまあ仕方ない
とひたすら我慢して…もう8年。
前にも言ったが
どんなに暑くてもわが家には
クーラーがないから大変だ。
正確には あるにはあるのだが
10年以上動かしていないから、
動かないまま そのままである。
こういうことを言うと
いまは節電だから…と
話を結びつけてしまいがちだが、
そんなこととは関係ない
「太陽のエネルギーもらって
暑くて 汗をかいて 体の老廃物が出て
…ああ気持ちいい~」
なんて飼い主は
「エコだの 節電だの
…後付けで したり顔で
うるさいなあ~ 冷房は気持ち悪い、
使わないから灯りは消して、だけじゃん!
別に、仙人の暮らしには
あこがれないけど、もっと裸のままで
いいじゃん!」
という発想でしかなくて
マクロ的にどうしたより
自然に目の前にある
気持ちの良いことを普通にすれば
…ってだけのようで、
いちいち 大げさに言うなよってだけで、
そう考えると 目の前にボールがあるから
それを追っかけてしまう
僕の行動となんら変わりはないのだと
この飼い主に親近感が湧く
…というわけでもない。
さて、散歩もそろそろ終わりの様だし
…このへんで失礼します。
飼い主に替って書いた割には
思い立ったことを繋げているだけの
感じで申し訳ない。
まあ 犬と言うものはそういうもので
あまり前の話は忘れるし
いま目の前のことに反応してしまう
性分なので、勘弁して欲しい。
去年 ここに登場したあとに
見ず知らずの人何人かから
飼い主の携帯にメールを頂いた。
飼い主も知らない人らしく、…
「こんなメール来たぞ!」と見せられた。
みなさん 無類の犬好きの方で、
なんとなく迷い込んで 見つけられたようです。
「これを機会にお前のサイトとか作るか?
写真集とか …グッズ とか(笑) …?」
その気もないくせによく言うものだ。
そういうありがちが一番嫌いなくせに。
「テーマ次第では面白いかもだぞ。
もうこの辺りとか
うちの田舎じゃ芸がないから。
どこか……そうだ!
八重山の島はどうだ。
世界でいちばんの海だぞ。
あそこで散歩したら
死ぬほど気持ちいいぞ!
ヤギとかいるぞ。
野生のクジャクとか…」
うーん そういうことなら大歓迎だ
…でもヤギってなに?
くじゃくって美味しいのか?
「…うーん でも なあ
画とお前がな~合わないなあ
…クリームソーダ色の海に
おまえがいてもなあ~
もっと緊張感あるところでないとなあ
おまえのとぼけ具合に現実感がでないからなあ~」
緊張感ってなんだ?…
いやな予感がするから…遠慮したい。
それに…僕はとぼけてなんかいない。
これでもまじめに生きているぞ。
よく考えれば飛行機に乗るなんて
考えただけでも無理だ。
ドライブは好きだから
江の島くらいでいいのだ。
江の島万歳!…
… ? 聞いてない?
はあ~犬の気持ちは伝わらない。
ではまた、夏の盛りでも…みなさんお体大切に。
暑い夏にでも。
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