紋谷のソコヂカラ
あなたなら どうする? [戯れ言]
投稿日時:2011/04/17(日) 20:26
お休みの昼下がり。
WOWOWで「マウンテンゴリラ驚きの帝国」を観ていて、
ふいに思いだした。
……誰かに似ている。
ウホウホいいながら
張り出した胸板をボコボコ叩くこの姿
…うーん?
…………
あっ!!
あのオバハンだ!
あのオバハン
…そういえば最近、見かけない。
どちらかと言わなくても
出来れば見かけたくない相手であって
記憶の奥に封印していたのに、
「マウンテンゴリラ驚きの帝国」のせいで
その記憶が蘇ってしまった。
なにしろ狭い一方通行を
真っ黒い大きなワンボックスカーに乗って
逆走してくるオバハンなのだ。
我が家からダイエーに抜ける近道
わき道から片側2車線の幹線道路をつなぐ
10メートルほどの路地、
この路地は幅員が狭い上に、
両側に住宅が建っていて、
誠に見通しが悪く以前は事故が多発していたようで、
幹線道路からは、時間制限で一方通行になる。
オバハンとの出会いはこの路地でした。
こちらがカーブミラーで確認し、
幹線道路に抜けようと、
路地に進入した途端に、
勢いよく曲がりこんできた
巨大な黒い塊が目の前に現れた。
しかもいわゆる “大回り” というヤツで、
狭い道のど真ん中に入り込んできた。
あちゃあ~
お互いの車間距離は2メートルもなく、
すり抜けようにもどうにもならない。
運転席を見上げるとオバハンである。
クラクションもはばかられ
しばし待つも 動く気配はない。
すり抜けるにはどちらかが
いったん下がるしかなく、
このオバハンにその意志が
微塵もないことはすぐに分かった。
なんと僕に向かって
クラクションを鳴らし始めたのである。
そしてハンドルの前で片手を振るのだ。
どいて どいて …と。
なにい~!
である。
しかし、こういうオバハンに理屈は通じない、
ここは黙って、こちらが身を引こうと
…後ろを確認すると…!?
あちゃ~
新たに路地に進入してきた車が、
僕の車の後ろに付いてしまったではないか!
これは困った。
……仕方がないので
車から降りてオバハンと立ち向かうことにする。
「あのですね もしもし コンコン 」
うぃーん ウインドが少し下がる
睨みつけてくるオバハン
「あのですね ここは一方通行なんですよこの時間」
「はあ?」
「だからそっちからは入ってきちゃいけないんです」
「はあ? なにを言ってるの
いつも曲がってるわよワタシ」
「いつも曲がってきちゃいけないんですヨ」
「バカにしないでヨ あなたが悪いんでしょ
早くどいてヨ 通れないじゃない」
カチン!
人間は困難に直面した時ほど冷静になれ
よく考えろこのオバハンにバックはできるのか?
幹線道路は車がびゅんびゅん走っている
仮に前向きであったとしても
そろりそろりと進み
前に乗り出して確認しないと曲がれない合流だ
この巨大なワンボックスでバック
そしてこのオバハンの説得…
無理だ あり得ない
… よし俺は冷静だ
くるりと踵を返し 僕の後ろ
(結局その後ろにももう一台車が来ていた)
の車に近寄ると
「すいません 前の車は行ってきちゃったようで
にっちもさっちもで…
下がってもらえます?」
そしてもう1台にも同じことを伝え、
順繰りに下がる
下がり終えるやいなや
オバハンは車を発進させ
悠然と去って行った。
その横顔は
ふん まったく 冗談じゃないわ
という顔であったことは…
そう 想像に難くない。
…そして そして そして
この事件は まったく同様にして
その2週間後に 再び
繰り返されるのでありました。
あれから 路地を曲がることに
細心の注意を払うことと
なってしまった僕でありました。
…が、それでも悪夢は繰り返された。
カーブミラーを確認、
よし!と勢いよく曲がりこみ
あと3メートルで幹線道路というその瞬間!!
ぐわあッという感じで目の前に
あの巨大な黒い塊が現れた!
キキーィ~
まさに急ブレーキ
向こうも
グワンッてかんじで
鼻先で停まる。
でたあ!! あのオバハンだ。
…と気づいたその瞬間
プワップワッ~♪
とクラクションが鳴らされた。
僕がではなく
僕に…であります。
見ればオバハン
この前にも増してすごい顔で睨んでいる。
いまここにある危機
困難は人を成長させる
乗り越えられない試練はない
…もたもたしてはいられない
「おばさん この前も言いましたが
ここは いっぽうつうこう!!
なんです!」
… …よし 言ってやった!
「はあ? あなた誰?
この前ってなに? なに言ってんの?
早くどいてよ ほらほら」
…ほんとか>・・-^¥
覚えてないのか? …。」
;「^ 不覚にも もんや言葉を失う…
「ほらほら
車はいってきちゃったじゃない? 」
あっ! あちゃ~ また僕の後ろに
あっ!また …あれよあれよ
あっ! …僕が入り込んだ距離が長いため
今度は後ろに3台も付いてしまった
「まったくどうすんのよ!
冗談じゃないわ!!」
考えろ 考えろ…
3台にバックを交渉 オバハンを説得…
この距離なら…
「僕が後ろを見ますから
下がってもらえますか?」
「はあ? 冗談じゃないわヨ
なんでワタシが下がらなきゃならないの
早くどいてよ」
そのあたりから後ろの車から
クラクションが鳴る!
おいおい!!早くしろよ♪
「じゃあ 僕が運転しますから
後ろ見てもらえますか?
…いや いいです
とにかく降りてください」
♪♪ クラクション ♪クラクション♪♪
さすがにこのままでは埒があかないと思ったのか
オバハン 車を降りた。
しかし、このオバハンの誘導でバック?
…あり得ない
…ちょっとこのままでと言い残すや
後ろの車に駆け寄る 運転手は若い男
「すいません あの車下がらせるんで
ちょっと後ろ見てもらえます?」
そうして、どうにかこうにか
幹線道路脇に巨大なワンボックス車を止め
…路地を平常に戻した。
しかし、このままでは、このオバハン、
またすぐ路地に入り込みかねないし、
何よりまたいつか同じ状況に遭遇するのはご勘弁だし
…で、きっちり分かっていただこう…
とオバハンに向かう。
「ここは この時間
入ってきちゃいけないんです 」
面と向かえば大人しくなるかと
おもいきや…
「知らないわよ いつも この道だし」
と言うやいなや
もうことは済んだとばかりに、車に乗り込み、
そして そして そして
そのまま
また件の路地を曲がって行ってしまった。
ちなみにこのオバハン
背丈は140cm くらい
しかし横幅と胸の厚さが半端ではない
その上に 黒いボワボワのセーターを
モコモコ着ている
髪は脱色ような金髪のショート
声は高くで大きい
足元はサンダルにこちらもモコモコの靴下
一度見たら忘れない印象を残す。
それからほどなくして、
この路地周辺の土地が分譲され、
少し拡張されて見通しがよくなったことと並行して
一方通行が解除されたことで、
あの恐怖の再来からは解放された。
なぜか、あの巨大なワンボックスを
見かけることもなくなった。
…しかし、2度あることの3度目は
意外な場所 ダイエーのレジ前でした。
僕の前のお客が
レジ打ちのお姉さんと揉めている。
「だから 2000円超えたら要らないわよ
他は戻してって言ったじゃない!!」
「はあ?
なにをおやめになりますか?」
「だから
なにとなんならちょうど2000円になるのか
言わなきゃわかんないわよ!」
…分かりにくいので解説をすると、
この客は欲しいものを適当に買い物かごに
突っ込んでレジへとやってきた
そして支払いの段になって
はじめて財布に2000円しかにことに気がついた
そこで2000円分だけ買い物するので
後は戻すと言うのだが
品物の優先順位が分からないから
レジのお姉さんは困っている
…とこういう状況なのであります。
そして このお客が小柄なのに
上半身が異常に大きい
ベリーショートの金髪の
サンダル履きの
黒いモコモコセーターの
…あの
あのあのオバハンであることに気付いた僕は
…なにも言わず その場を去り
別のレジに並び直したのであります。
勇気ある決断と
人は僕を
いや
僕が僕を讃えたことは言うまでもない。
◆◆◆
朝からまた地震です。
震源地は栃木…
こういうのも余震と言うのか。
花散らしの強い風が吹く前に
近所の公園に お花見にゆきました。
デイケアーの催しなのか
老人ホームの遠足なのか
車いすのお年寄りたちがたくさん
満開の桜を楽しんでいました。
あのオバハンもいつかは毒気が抜けて
あんな風になるのかなあ…と
思い出したついでに
想像してみるのでした。
WOWOWで「マウンテンゴリラ驚きの帝国」を観ていて、
ふいに思いだした。
……誰かに似ている。
ウホウホいいながら
張り出した胸板をボコボコ叩くこの姿
…うーん?
…………
あっ!!
あのオバハンだ!
あのオバハン
…そういえば最近、見かけない。
どちらかと言わなくても
出来れば見かけたくない相手であって
記憶の奥に封印していたのに、
「マウンテンゴリラ驚きの帝国」のせいで
その記憶が蘇ってしまった。
なにしろ狭い一方通行を
真っ黒い大きなワンボックスカーに乗って
逆走してくるオバハンなのだ。
我が家からダイエーに抜ける近道
わき道から片側2車線の幹線道路をつなぐ
10メートルほどの路地、
この路地は幅員が狭い上に、
両側に住宅が建っていて、
誠に見通しが悪く以前は事故が多発していたようで、
幹線道路からは、時間制限で一方通行になる。
オバハンとの出会いはこの路地でした。
こちらがカーブミラーで確認し、
幹線道路に抜けようと、
路地に進入した途端に、
勢いよく曲がりこんできた
巨大な黒い塊が目の前に現れた。
しかもいわゆる “大回り” というヤツで、
狭い道のど真ん中に入り込んできた。
あちゃあ~
お互いの車間距離は2メートルもなく、
すり抜けようにもどうにもならない。
運転席を見上げるとオバハンである。
クラクションもはばかられ
しばし待つも 動く気配はない。
すり抜けるにはどちらかが
いったん下がるしかなく、
このオバハンにその意志が
微塵もないことはすぐに分かった。
なんと僕に向かって
クラクションを鳴らし始めたのである。
そしてハンドルの前で片手を振るのだ。
どいて どいて …と。
なにい~!
である。
しかし、こういうオバハンに理屈は通じない、
ここは黙って、こちらが身を引こうと
…後ろを確認すると…!?
あちゃ~
新たに路地に進入してきた車が、
僕の車の後ろに付いてしまったではないか!
これは困った。
……仕方がないので
車から降りてオバハンと立ち向かうことにする。
「あのですね もしもし コンコン 」
うぃーん ウインドが少し下がる
睨みつけてくるオバハン
「あのですね ここは一方通行なんですよこの時間」
「はあ?」
「だからそっちからは入ってきちゃいけないんです」
「はあ? なにを言ってるの
いつも曲がってるわよワタシ」
「いつも曲がってきちゃいけないんですヨ」
「バカにしないでヨ あなたが悪いんでしょ
早くどいてヨ 通れないじゃない」
カチン!
人間は困難に直面した時ほど冷静になれ
よく考えろこのオバハンにバックはできるのか?
幹線道路は車がびゅんびゅん走っている
仮に前向きであったとしても
そろりそろりと進み
前に乗り出して確認しないと曲がれない合流だ
この巨大なワンボックスでバック
そしてこのオバハンの説得…
無理だ あり得ない
… よし俺は冷静だ
くるりと踵を返し 僕の後ろ
(結局その後ろにももう一台車が来ていた)
の車に近寄ると
「すいません 前の車は行ってきちゃったようで
にっちもさっちもで…
下がってもらえます?」
そしてもう1台にも同じことを伝え、
順繰りに下がる
下がり終えるやいなや
オバハンは車を発進させ
悠然と去って行った。
その横顔は
ふん まったく 冗談じゃないわ
という顔であったことは…
そう 想像に難くない。
…そして そして そして
この事件は まったく同様にして
その2週間後に 再び
繰り返されるのでありました。
あれから 路地を曲がることに
細心の注意を払うことと
なってしまった僕でありました。
…が、それでも悪夢は繰り返された。
カーブミラーを確認、
よし!と勢いよく曲がりこみ
あと3メートルで幹線道路というその瞬間!!
ぐわあッという感じで目の前に
あの巨大な黒い塊が現れた!
キキーィ~
まさに急ブレーキ
向こうも
グワンッてかんじで
鼻先で停まる。
でたあ!! あのオバハンだ。
…と気づいたその瞬間
プワップワッ~♪
とクラクションが鳴らされた。
僕がではなく
僕に…であります。
見ればオバハン
この前にも増してすごい顔で睨んでいる。
いまここにある危機
困難は人を成長させる
乗り越えられない試練はない
…もたもたしてはいられない
「おばさん この前も言いましたが
ここは いっぽうつうこう!!
なんです!」
… …よし 言ってやった!
「はあ? あなた誰?
この前ってなに? なに言ってんの?
早くどいてよ ほらほら」
…ほんとか>・・-^¥
覚えてないのか? …。」
;「^ 不覚にも もんや言葉を失う…
「ほらほら
車はいってきちゃったじゃない? 」
あっ! あちゃ~ また僕の後ろに
あっ!また …あれよあれよ
あっ! …僕が入り込んだ距離が長いため
今度は後ろに3台も付いてしまった
「まったくどうすんのよ!
冗談じゃないわ!!」
考えろ 考えろ…
3台にバックを交渉 オバハンを説得…
この距離なら…
「僕が後ろを見ますから
下がってもらえますか?」
「はあ? 冗談じゃないわヨ
なんでワタシが下がらなきゃならないの
早くどいてよ」
そのあたりから後ろの車から
クラクションが鳴る!
おいおい!!早くしろよ♪
「じゃあ 僕が運転しますから
後ろ見てもらえますか?
…いや いいです
とにかく降りてください」
♪♪ クラクション ♪クラクション♪♪
さすがにこのままでは埒があかないと思ったのか
オバハン 車を降りた。
しかし、このオバハンの誘導でバック?
…あり得ない
…ちょっとこのままでと言い残すや
後ろの車に駆け寄る 運転手は若い男
「すいません あの車下がらせるんで
ちょっと後ろ見てもらえます?」
そうして、どうにかこうにか
幹線道路脇に巨大なワンボックス車を止め
…路地を平常に戻した。
しかし、このままでは、このオバハン、
またすぐ路地に入り込みかねないし、
何よりまたいつか同じ状況に遭遇するのはご勘弁だし
…で、きっちり分かっていただこう…
とオバハンに向かう。
「ここは この時間
入ってきちゃいけないんです 」
面と向かえば大人しくなるかと
おもいきや…
「知らないわよ いつも この道だし」
と言うやいなや
もうことは済んだとばかりに、車に乗り込み、
そして そして そして
そのまま
また件の路地を曲がって行ってしまった。
ちなみにこのオバハン
背丈は140cm くらい
しかし横幅と胸の厚さが半端ではない
その上に 黒いボワボワのセーターを
モコモコ着ている
髪は脱色ような金髪のショート
声は高くで大きい
足元はサンダルにこちらもモコモコの靴下
一度見たら忘れない印象を残す。
それからほどなくして、
この路地周辺の土地が分譲され、
少し拡張されて見通しがよくなったことと並行して
一方通行が解除されたことで、
あの恐怖の再来からは解放された。
なぜか、あの巨大なワンボックスを
見かけることもなくなった。
…しかし、2度あることの3度目は
意外な場所 ダイエーのレジ前でした。
僕の前のお客が
レジ打ちのお姉さんと揉めている。
「だから 2000円超えたら要らないわよ
他は戻してって言ったじゃない!!」
「はあ?
なにをおやめになりますか?」
「だから
なにとなんならちょうど2000円になるのか
言わなきゃわかんないわよ!」
…分かりにくいので解説をすると、
この客は欲しいものを適当に買い物かごに
突っ込んでレジへとやってきた
そして支払いの段になって
はじめて財布に2000円しかにことに気がついた
そこで2000円分だけ買い物するので
後は戻すと言うのだが
品物の優先順位が分からないから
レジのお姉さんは困っている
…とこういう状況なのであります。
そして このお客が小柄なのに
上半身が異常に大きい
ベリーショートの金髪の
サンダル履きの
黒いモコモコセーターの
…あの
あのあのオバハンであることに気付いた僕は
…なにも言わず その場を去り
別のレジに並び直したのであります。
勇気ある決断と
人は僕を
いや
僕が僕を讃えたことは言うまでもない。
◆◆◆
朝からまた地震です。
震源地は栃木…
こういうのも余震と言うのか。
花散らしの強い風が吹く前に
近所の公園に お花見にゆきました。
デイケアーの催しなのか
老人ホームの遠足なのか
車いすのお年寄りたちがたくさん
満開の桜を楽しんでいました。
あのオバハンもいつかは毒気が抜けて
あんな風になるのかなあ…と
思い出したついでに
想像してみるのでした。
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