紋谷のソコヂカラ
俳優T [知らずに死ねるか!]
投稿日時:2010/03/28(日) 21:43
スポンサーがCM出稿を手控え、
お金がなく、手間暇かけない、
結果、つまらないものが出来上がり、
視聴率はどんどん落ち、余計にスポンサーは、
お金を出さない。
どこから始まるのかはしれないが、
この負の連鎖、スパイラルは下にむかって、
どんどん加速して、
もうどうしようもないところまできている。
漢字をはじめとするお勉強モノ
グルメランキング
綺麗になりましょ
政治経済批
判モノ などが、
バラェティーやお笑いとひっついて、
低予算、スタジオものが跋扈し、
ひな壇なしの画面を観ないことはない。
どんなに真面目な話でも、最後がひな壇での
コメントになるため、出演している芸人さんや
なんだか芸能人の、人となりだけは、
詳しくなるものの、
肝心のテーマはあまり印象には残らない。
テレビが人を馬鹿にする…
こう言われたのは何十年も前ですが、
最近は表面的な知識が身に着く?という利点は
置いておいて、すべてがインスタントで進行し、
その意味で「残らないもの」を
生み出す温床になっている。
…と、ここまでは、周知の事実。
いまさら僕が偉そうに
言うほどのことでもないのですが、
この現象に関して、僕が少し気になることは、
「テレビの前で家族が揃い、一家の団らんをする」
という生活文化が、いまどうなっているのか?
ということです。
そもそも、テレビの前で…は死語なのでしょうか?
それともそんな環境(chを変えたくなるという意味)でも、
団らんは、ちゃんと成立しているのでしょうか?
「いい胸ね … 取って見せたら …○○○○○ 」
「うーん川柳かぁ? ○○○○○を当てればいいんだな…!
わかったぞ…
いい胸ね … 取って見せたら …“いいブラね” …どうだ」
「正解!! すごい父さん」
「ははは、昔、ちょっとな川柳かじってたんだよ」
「へえ~」
「◇◇も、覚えるだけの勉強ばかりじゃダメだぞ、
こういうユーモアを理解しなきゃな」
「は~い」
とか、盛り上がっているのでしょうか?
…とはいえ、娘も息子もいない僕にとっては、
それ以上の関心事でもなく、それ以上に勘弁して欲しいこと…
それは、
やっぱり、CM収入が賄えない民放各局は、
最近の製作委員会方式の映画産業に乗り出して久しく…
おかげで、映画製作そものもが、薄利多売化してきていて、
低予算が質の低レベル化を招いているという点です。
低予算でもよいのです。
主役が歌手でもお笑い芸人でもよいのです。
監督が俳優でもよいのです。
もっと言えば、出演者が、
タイアップの番宣に出まくり…でもよいのです。
…おもしろければ。
…とにかく出来上がった作品が、
おもしろければよいのです。
そうでなければ、わざわざ映画館に足を運んだり
Tさんにレンタルしに行く意味がないのですから。
そもそもの本業のテレビドラマの質の低下が
先にきているのですから、そんなこと言われても…
というクレームがきそうですが。
それは本末転倒です。
よろしければ、本業回帰…
ここにお戻りいただきたい。
昨年良かったと思えるドラマ、
観たいなあ…と思わせるドラマの少ないこと少ないこと。
最近は、個人的な事情と歳のせいで、
あまりテレビドラマなるものを観なくなっていますが、
それでも、気になるドラマをHDDに録画…
ということはたまにしています。
昨年よかったのは、12chで春の深夜枠で放送した
「湯けむりスナイパー」と同じく
CXの深夜枠「深夜食堂」ともに原作は漫画。
前者が温泉宿のベタロケ、
後者はスタジオベタ…
出演者も、遠藤憲一、小林薫と、主役のそれぞれ以外は、
あまりギャラの高くない方々で、
そこに深夜枠の自由さが加わり、
作り手も楽しんでいる感じがうかがえた良作品でした。
(湯けむりの、でんでんさんは最高でした)
2時間モノも松本清張ブーム+昭和回顧ブームで、
数多く作られましたが、おもしろいものは少なく、
10CHの「刑事一代」これが素晴らしかったくらいでした。
民放が体たらく…ここぞとばかりに
NHKが攻勢をしかけているのが笑えますが…
うれしいです。
それでも、最近の、「ざらつき 暗め 画面」の
オンパレード(ハゲタカあたりからか…)は、辟易です。
大河も観ていません。やはり福山=竜馬は違和感で、
ほかの役者が一生懸命になればなるほど、
浮いて見えてしまうのがどうにも…
でも、ここのところは好き嫌いレベルの蛇足です。
はい。ごめんなさい。
一生懸命といえば、香川照之さんの
出まくり状態はすごいです。
「坂の上の雲」
(これは良いドラマ こっちを大河にして欲しかった)
「竜馬伝」…「ディアドクター」
「20世紀少年」「カイジ」「沈まぬ太陽」
「ゴールデンスランバー」
…そのすべてで存在感、すごい役者さんだなあ…と思います。
その天才香川をもってしても、
どうしようもなかった映画…「○○」。
それが、今回のテーマ 「俳優T」の存在。
… ここままでの、どこかで聞いたことのある話は、
このTの話がしたいがための 前フリなのです。
前フリ長え~ まだるっこしイ~ ふざけるなあ~ …(笑)
◆◆◆
僕はこの「俳優T」が苦手です。
はっきりいって、サヨナラして欲しい。
それはなぜかと言えば、彼(男なのです)が出演していると
どんなに良い作品もよくて3割、下手すると5割
つまらなくなってしまう…という効果の持ち主だからです。
映画のお初デビューは 20年くらい前ですか…
あるコミックスの映画化 ちょっと変わったスポコン+恋愛モノ
高校生の主役二人は別にいて、彼は準主役。
以来、数多くの映画に出演、
…90’の岩井俊二の映画あたりがきっかけで、
その起用方法が確立されてしまい…なんだか、
アナーキーで今風の空気感の代名詞的な存在になり、
主役扱いがどんどん増えていった役者さんです。
もちろん、中には、映画自体の出来が
すばらしいものもあるのです。
…でも、しかし、そのほとんどは、
「ただのなんとなく作った、雰囲気よいだろう的な凡作」
その原因は、もう紛れもなくこの「俳優T」の存在。
素人が演技についてとやかく言うのはなんですが、
台詞は棒読み ぎこちない動き 凡庸な顔つき…そのすべてが
作品自体をグレー色に包んでしまうのです。
去年、ある大御所の監督が彼を起用することとなり、
その演技を見てこう言ったそうです。
「キミ…そのままじゃ駄目だよ もっとなんとかしようよ」
…と。
そうなんです
なんとかしてもらいたいのです。
しかし、その映画も
ほんとうに日本を代表する女優さんをはじめ
出演者みんな芸達者なのに、彼が出ていることで…
駄作となっていました。
どんなに緊張感があるシーンでも、彼が演じ
喋りはじめると…とたんに白けてしまう。
ある意味、すごい効果です。
先の天才香川さんが アカデミー助演を獲得した映画も、
お金をかけ、時間をかけ役者も揃え
原作もよく撮影技術も最高で、
どうやってもよい作品になるだろうという
下地のしっかりしたものでしたが…これまた…彼のせいで
…陥落 没落 都落ち…でした。
まことに残念です。
こうならうと、演じる方も演じる方ですが、使う方も使うほうだろ…と思うのです。
この映画などは、そもそも監督は彼をよく知らず、
その前に観た“モンゴルの大地を馬で駆け回る役の彼”を見て、
こういう過酷な撮影に耐えられるなら、
今回の僕の作品に出てもらおう…となったらしいのですが
そもそも、この映画、モンゴル人役の彼は、
台詞をほとんど喋らない設定なのです。
そういう安易なキャスティングが、
監督本人の、後の身の不幸を招くとは、
思いもよらなかったのでしょうが、
そういうことでは困ります。
別に、ひとりの役者がどうでもこうでも、
そんなことは、そもそもどうでもいいのではないか?
ごもっとも…と言えないのです。
だって、本当は良い作品を、彼のせいで台無しにしてしまわれたら、
他の役者さんも勘弁して欲しいはずであり、
観客は離れ、映画文化の質はさらに落ちてしまうのです。
見過ごすわけにはゆきません。
頑張っている役者さん、映画を楽しみにしている観客のためにも、
ここは敢えて僕が言います。
「Tさん 引退してください」
もしくは
「演技をもういちど、イチから勉強してください」
お願いします。
…しかし、悲しいかな…小さな庶民の声は届かず
…彼は映画に出続けている。
サムライミがあきらめ…巡って
クラウディアシファーの旦那が監督することとなった
「ソー」にも出演しているらしい…
世界が認めた
…とか付けて紹介するのだけは勘弁してほしい。
とひそかに願うくらいしかできない自分がくやしい。
ハリウッドが出たので
最後に本年度の米国アカデミー作品賞
「ハート・ロッカー」を観ました。
途中で、映画館を出たくなりました。
「かつて、ヴェトナム映画がそうだったように
アメリカがイラク…アフガンから完全に撤退し
…なにも解決していないというところまで時代が進み、
…生み出されたさまざまな悪夢が、歴史として
国民の感情の中に消化されたのであれば、
かのディアハンターや
キリングフィールドのような名作が、
きっと生まれるに違いない」
と、いかにも映画通のような小癪なコメントを送ります。
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