紋谷のソコヂカラ
わたしの正月を返していただきたい! [病気について]
投稿日時:2010/01/19(火) 22:15
幸いにして言われたことはまだないが、
「あなたって、ケツの穴の小さい男だわねえ」
これは、かなり凹む言葉だと思う。
そう言われると、返す言葉がないではないか。
「まてまて、俺のケツの穴は相当にデカイぞ」
というのもおかしい。
というか、すでに嬉しくもない。
むしろ、失礼だ。
これが、“肝っ玉”なんかであるなら、
成立するはずの反対の意味の言葉が、
見当たらない。
鼻の下なんかもそうだ、
長いという侮蔑表現はあっても、
その逆のほめ言葉が存在しない。
頭が固いは…ある。
金のタマについては、どうか?
「ついとるんかい!?」
確認しているようにみせかけての侮蔑表現だ。
でも。これは「ついとるわい」「みせたろか」
などで、対抗すればよろしであり、なんてことはない。
やはり「ケツの穴攻撃」には敵わない。
◆◆◆
…痔になった。
産まれてはじめて痔になった。
少し大きな声で言ってみよう…
“ち”に点々の“ぢ”になった。
前回に引き続き、しかも新年早々、なんてことか、
なるほうもなるほうだが、
聞かされるほうも聞かされるほうである。
わかる。…忍びない。
新年早々、申し訳ないと思う。
しかし、これも抗がん剤の副作用の先に来たもので、
わたしには、報告する義務がある。
7日に退院した、もうその頃から、兆候は見られた。
消化器系に大きな副作用が出るという、
いまの抗がん剤…僕の場合は、
それほどでもなかった。
多少の下痢症状はあっても、
過去、あれほどの胃痛にはならなかった。
症状が治まり、
ほっとして帰宅したのもつかの間、
どうもおかしい。
絶食が続いていたせいで、
食べ物を口にしていないから、
モヨオサナイと思っていたが、
1日、2日、人並みの食生活に戻しても、
…気配すらない。
もともと、快便快食のわたしには…ありえない。
そのうち、辛くなってきた。腸のあたりが重い…
というより、もっと肛門近辺に、
頑強な奴らが陣取っている
…そういう感覚である。
こういう時のために、医者からは
「頑強な兵士の抵抗を和らげる」
…奴らを柔らかくする錠剤をもらっていた。
朝晩と飲むも、兵士は頑強である。
翌日も、そのまた翌日も同様。
維持でも、この橋頭保は死守するぞ!
という意気込みが、下のほうからムズムズと伝わってくる。
これは、こちらも作戦を変えねば…と
近くに出来たドラッグストアに駆け込む。
症状を話すと…
「兵士の気持ちを和ませる、更に強力なクスリ」
を勧められた。
加えて、腸の働きを活性化するクスリ、
そう、つまり更に後方から、
「前進せよ!」と追い立てる作戦だ。
飲む…飲む …効かない。
自宅の前の公園を少し走り ストレッチをし セロリを食う
…が効果はない。
また、2日経過…これはまずい…と
再度、ドラッグストアに行く。
こうなれば あの 有名な 天下の大将軍
泣く子も黙る「いちじく浣腸」
に登場いただくしかない。
ドラッグストアに向かう。
買うのも初めて 自分で入れるのもはじめて…
怖い …しかし、
そんなことは言っていられない。
…ここからは少しの間は、リアル表現は控える…
さすが大将軍であります。
結果は、「オオオ~!!」と雄たけびを上げた、
兵士の群れが、一段となって飛び出してきた。
なんという爽快感…。
しかし、どうも本調子ではないので、
引き続き2、3日、大将軍のお世話になることになった。
問題は、ここからである。
やはり、大将軍の有無を言わせぬ進撃命令は、
組織に遺恨を残したようだ。
上の者の、無謀な業務命令…いつの世もそうだ、
そんなものは一時的な解決でしかなく、
どこかに禍根を残す…。
その禍根は…肛門回りに炎症を起こすという事態を引き起こした。
その炎症は、(見ていないので正確には分からないが)
…時間が経つごとにどんどんとひどくなった。
寝転んでも痛い 起き上がれない 歩くと死ぬ
…とにかく、からだの向きを変える度に激痛が走るのである。
また大げさな…と思われる方もいるでしょうが、本当なのです。
寝ていても、まだ本調子でない腸の影響で肛門が伸縮する…
そのたびに、気絶するほどの激痛が走るのです。
おちおち寝てもいられない。
1日経ち 2日経ち
…収まるどころかひどくなる。
このままではいけない、
意を決して、三度、ドラッグストアに向かう。
歩いてはいけないので、
ゲンチャリに座布団を引き、
お尻をあげた状態で、そろりそろりと始動する。
ずっと、立ったままでは危ないので、腰を下ろす。
普段なら気にならない、
わずかな段差の衝撃が
ダイレクトに響く…「いてえええ!!」
なんとかたどり着いたドラッグストアで、
「ボラギノール」を買う。
自分には無縁と眺めていたコマーシャルの映像が蘇る。
帰り、風呂に入り、…患部に塗る。
併せて購入した綿棒を恐る恐る当てて塗る…
相当に腫れあがっているような感じだ。
もう。どこが肛門で、どこが足の付け根なのかもわからない。
この時点での問題は、すっかり、従順になり、
順番通りに、送り出されようと待っている兵士の気配が、
ムズムズしているということだ。
「待て!!」「そこで待て!!」「なにもするな!」
と全身全霊で頼み込む。
いま、ここで出てこられては、僕は死んでしまう。
とにかく とにかく静かに静かにしていてくれ。
…2日が過ぎた… 激痛は収まらない
僕は悟った…尻の穴は、なにか体を動かそうとする…
その運動行動のメカニズムの原点にあるということを。
椅子から立ち上がる、前かがみになって何かを拾う、
寝返りを打つ、
…くしゃみや咳をするその刹那も、肛門は運動機能の源になっている。
つまり、肛門なくしては、
人間の動作は始まらず、力も入らないのである。
なんと偉大なる尻の穴!!
そういうこととは、関係なく、
月曜日に病院に行こうと決めた。
週末の土曜日いつにもまして、痛い。
もう塗り薬を塗ることも耐えられない感じ、
それでも塗る、泣きながら塗る。
この日も朝まで寝られない、外が明るくなるまで唸っていたが…
いったん風呂に入り…少し痛みが引いた後、眠りに落ちた。
時間にして5時間ほどか、日曜日の昼ごろに目覚める。
…ん?……んん?
痛みがない …??
体が、痛さに怖がっている…が、
恐る恐るパンツの上から触ってみるが…?
…痛くない。
??…パンツの後ろがぐっしょりと濡れている…??
…うん!?…まさか…漏らしたのか?
…臭いを嗅いでみるも、無臭…
患部を直接触ってみる
…腫れが…ない?!
そういうことか。
腫れあがっていた患部の疱瘡が、ヤブけたのだ。
それによって、炎症も収まり、痛みも引いたのである。
それでも、万全を期して ボラギノールを塗っている。
こうして、わたしの年末からの戦いの続編…
第2幕は終了した。
今は、快方に向かっている。
ここまで、お付き合いいただき誠にありがとうございます。
どうしてもというなら、ひとりづつ、質問に応えますが、
…ええ…関連する質問は、まとめてお応えしますので、どうぞ。
あっ…くれぐれも指されてから
…質問に…ええ、
マナーですから。
「それはほんとうに“ぢ”だったのですか?」
…うーん今となっては謎であります。
「われわれは、あなたの命に関わる心配しているのであって、
そんなシモの話はどうでもいい!」
…ごもっともでございます。
「そんなことならワタシは20年来の便秘持ちよ」
…はあ、それはお気の毒さまです。
「新年、早々、こんな話を…失礼ではないか、国民にあやまれ」
…わたくしも被害者なんです。説明責任を果たしたまでで。
「幹事長を辞任すべきなのでは?」
…国民の生活を豊かにする、その責務が先と認識し、
苦渋の決断ながら続投を総理に…
こんな僕ですが…幸いなことに、
「ケツの穴の小さい男」と言われたことは
…いまだかつてまだ…ない。
「あなたって、ケツの穴の小さい男だわねえ」
これは、かなり凹む言葉だと思う。
そう言われると、返す言葉がないではないか。
「まてまて、俺のケツの穴は相当にデカイぞ」
というのもおかしい。
というか、すでに嬉しくもない。
むしろ、失礼だ。
これが、“肝っ玉”なんかであるなら、
成立するはずの反対の意味の言葉が、
見当たらない。
鼻の下なんかもそうだ、
長いという侮蔑表現はあっても、
その逆のほめ言葉が存在しない。
頭が固いは…ある。
金のタマについては、どうか?
「ついとるんかい!?」
確認しているようにみせかけての侮蔑表現だ。
でも。これは「ついとるわい」「みせたろか」
などで、対抗すればよろしであり、なんてことはない。
やはり「ケツの穴攻撃」には敵わない。
◆◆◆
…痔になった。
産まれてはじめて痔になった。
少し大きな声で言ってみよう…
“ち”に点々の“ぢ”になった。
前回に引き続き、しかも新年早々、なんてことか、
なるほうもなるほうだが、
聞かされるほうも聞かされるほうである。
わかる。…忍びない。
新年早々、申し訳ないと思う。
しかし、これも抗がん剤の副作用の先に来たもので、
わたしには、報告する義務がある。
7日に退院した、もうその頃から、兆候は見られた。
消化器系に大きな副作用が出るという、
いまの抗がん剤…僕の場合は、
それほどでもなかった。
多少の下痢症状はあっても、
過去、あれほどの胃痛にはならなかった。
症状が治まり、
ほっとして帰宅したのもつかの間、
どうもおかしい。
絶食が続いていたせいで、
食べ物を口にしていないから、
モヨオサナイと思っていたが、
1日、2日、人並みの食生活に戻しても、
…気配すらない。
もともと、快便快食のわたしには…ありえない。
そのうち、辛くなってきた。腸のあたりが重い…
というより、もっと肛門近辺に、
頑強な奴らが陣取っている
…そういう感覚である。
こういう時のために、医者からは
「頑強な兵士の抵抗を和らげる」
…奴らを柔らかくする錠剤をもらっていた。
朝晩と飲むも、兵士は頑強である。
翌日も、そのまた翌日も同様。
維持でも、この橋頭保は死守するぞ!
という意気込みが、下のほうからムズムズと伝わってくる。
これは、こちらも作戦を変えねば…と
近くに出来たドラッグストアに駆け込む。
症状を話すと…
「兵士の気持ちを和ませる、更に強力なクスリ」
を勧められた。
加えて、腸の働きを活性化するクスリ、
そう、つまり更に後方から、
「前進せよ!」と追い立てる作戦だ。
飲む…飲む …効かない。
自宅の前の公園を少し走り ストレッチをし セロリを食う
…が効果はない。
また、2日経過…これはまずい…と
再度、ドラッグストアに行く。
こうなれば あの 有名な 天下の大将軍
泣く子も黙る「いちじく浣腸」
に登場いただくしかない。
ドラッグストアに向かう。
買うのも初めて 自分で入れるのもはじめて…
怖い …しかし、
そんなことは言っていられない。
…ここからは少しの間は、リアル表現は控える…
さすが大将軍であります。
結果は、「オオオ~!!」と雄たけびを上げた、
兵士の群れが、一段となって飛び出してきた。
なんという爽快感…。
しかし、どうも本調子ではないので、
引き続き2、3日、大将軍のお世話になることになった。
問題は、ここからである。
やはり、大将軍の有無を言わせぬ進撃命令は、
組織に遺恨を残したようだ。
上の者の、無謀な業務命令…いつの世もそうだ、
そんなものは一時的な解決でしかなく、
どこかに禍根を残す…。
その禍根は…肛門回りに炎症を起こすという事態を引き起こした。
その炎症は、(見ていないので正確には分からないが)
…時間が経つごとにどんどんとひどくなった。
寝転んでも痛い 起き上がれない 歩くと死ぬ
…とにかく、からだの向きを変える度に激痛が走るのである。
また大げさな…と思われる方もいるでしょうが、本当なのです。
寝ていても、まだ本調子でない腸の影響で肛門が伸縮する…
そのたびに、気絶するほどの激痛が走るのです。
おちおち寝てもいられない。
1日経ち 2日経ち
…収まるどころかひどくなる。
このままではいけない、
意を決して、三度、ドラッグストアに向かう。
歩いてはいけないので、
ゲンチャリに座布団を引き、
お尻をあげた状態で、そろりそろりと始動する。
ずっと、立ったままでは危ないので、腰を下ろす。
普段なら気にならない、
わずかな段差の衝撃が
ダイレクトに響く…「いてえええ!!」
なんとかたどり着いたドラッグストアで、
「ボラギノール」を買う。
自分には無縁と眺めていたコマーシャルの映像が蘇る。
帰り、風呂に入り、…患部に塗る。
併せて購入した綿棒を恐る恐る当てて塗る…
相当に腫れあがっているような感じだ。
もう。どこが肛門で、どこが足の付け根なのかもわからない。
この時点での問題は、すっかり、従順になり、
順番通りに、送り出されようと待っている兵士の気配が、
ムズムズしているということだ。
「待て!!」「そこで待て!!」「なにもするな!」
と全身全霊で頼み込む。
いま、ここで出てこられては、僕は死んでしまう。
とにかく とにかく静かに静かにしていてくれ。
…2日が過ぎた… 激痛は収まらない
僕は悟った…尻の穴は、なにか体を動かそうとする…
その運動行動のメカニズムの原点にあるということを。
椅子から立ち上がる、前かがみになって何かを拾う、
寝返りを打つ、
…くしゃみや咳をするその刹那も、肛門は運動機能の源になっている。
つまり、肛門なくしては、
人間の動作は始まらず、力も入らないのである。
なんと偉大なる尻の穴!!
そういうこととは、関係なく、
月曜日に病院に行こうと決めた。
週末の土曜日いつにもまして、痛い。
もう塗り薬を塗ることも耐えられない感じ、
それでも塗る、泣きながら塗る。
この日も朝まで寝られない、外が明るくなるまで唸っていたが…
いったん風呂に入り…少し痛みが引いた後、眠りに落ちた。
時間にして5時間ほどか、日曜日の昼ごろに目覚める。
…ん?……んん?
痛みがない …??
体が、痛さに怖がっている…が、
恐る恐るパンツの上から触ってみるが…?
…痛くない。
??…パンツの後ろがぐっしょりと濡れている…??
…うん!?…まさか…漏らしたのか?
…臭いを嗅いでみるも、無臭…
患部を直接触ってみる
…腫れが…ない?!
そういうことか。
腫れあがっていた患部の疱瘡が、ヤブけたのだ。
それによって、炎症も収まり、痛みも引いたのである。
それでも、万全を期して ボラギノールを塗っている。
こうして、わたしの年末からの戦いの続編…
第2幕は終了した。
今は、快方に向かっている。
ここまで、お付き合いいただき誠にありがとうございます。
どうしてもというなら、ひとりづつ、質問に応えますが、
…ええ…関連する質問は、まとめてお応えしますので、どうぞ。
あっ…くれぐれも指されてから
…質問に…ええ、
マナーですから。
「それはほんとうに“ぢ”だったのですか?」
…うーん今となっては謎であります。
「われわれは、あなたの命に関わる心配しているのであって、
そんなシモの話はどうでもいい!」
…ごもっともでございます。
「そんなことならワタシは20年来の便秘持ちよ」
…はあ、それはお気の毒さまです。
「新年、早々、こんな話を…失礼ではないか、国民にあやまれ」
…わたくしも被害者なんです。説明責任を果たしたまでで。
「幹事長を辞任すべきなのでは?」
…国民の生活を豊かにする、その責務が先と認識し、
苦渋の決断ながら続投を総理に…
こんな僕ですが…幸いなことに、
「ケツの穴の小さい男」と言われたことは
…いまだかつてまだ…ない。
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